2022年9月10日

23回目の総括質問。

令和4年第3回定例会総括質問2日目。私を含めて12名の議員からの質問があった。私は議員になって23回目の質問となった。質問項目は以下の通り。

1、新しい価値の創造について
(1)歴史まちづくり
①まちなか煉瓦倉庫
②蚕糸記念館
2、中心市街地について
(1)まちなかのポイ捨て
(2)馬場川通り改修計画
3、文化芸術振興について
(1)アーツ前橋
①5周年記念事業
②10周年記念事業質問内容を要約したものを載せておく。令和4年 第3回定例会 総括質問 岡 正己

(1) 歴史まちづくり ①街なかレンガ倉庫
街の建造物はその街の歴史を表していて、歴史ある建物や、古くなった建物は良くも悪くもそのまちを印象付けてしまいます。まちなかにある煉瓦倉庫などの歴史的建造物はこのまちを印象付けるもので、生糸で栄えた前橋の歴史を伝え、我々市民の郷土愛を育む重要な要素であると感じています。

歴史まちづくり計画については、秋頃に国からの認定を受け、年度内には策定されると報告を受けています。具体的な事業については、歴史的拠点の整備から未指定文化財の調査まで幅広く位置付けられているようでありますが、まちなかにおける代表的な歴史的資源であり、生糸(いと)のまちを象徴する建造物でもあるレンガ倉庫については、どのような取り扱いとなるのか伺います。

(答弁者 都市計画部長)
レンガ倉庫の取り扱いにつきましては、レンガ倉庫を含めた一定の要件を満たした歴史的建造物について、その保全に係る費用等に対する支援制度の創設を今回の計画で位置付けている。最短では、来年度から一部の歴史的建造物について適用したいと考えており、現在、事業スキームの構築を進めている段階でありますが、対象となるレンガ倉庫の所有者への意向確認等はこれからとなりますので、少なくとも令和6年度には本格実施できるよう準備を進めてまいります。

岡コメント:煉瓦倉庫は、もはや倉庫として使うだけでは残せなくなっています。煉瓦倉庫の佇まいに魅了される人は多くても、活用しながら残していくと考えた場合、様々なハードルがあり一民間企業で考えるとなかなか難しいという現実がありました。令和6年には本格実施ということであれば、そこまでに対象施設において、どのようなことが考えられるのかを所有者と共に進めていただきたいと思います。

②蚕糸記念館の活用
生糸(いと)のまちを象徴するもう一つの建造物として、敷島公園ばら園にある蚕糸記念館が挙げられます。現在の敷島公園ばら園内の移築先はかなり奥まった位置にあり移築にベストな位置だったのかと考えるとベストとは言いづらい状況です。

蚕糸記念館については、各方面からまちなかへ移設して活用するべきである旨の議論がなされてきていますが、いまだ実現に至っていません。今回の歴史まちづくり計画の策定は、蚕糸記念館を移設する良い契機になるのではないかと考えますが、当局の考えをお聞かせください。

(答弁者 都市計画部長)
蚕糸記念館につきましては、かねてから移設の要望があることは承知しておりますが、その一方で、現在地で活用するべきというご意見や、移設する場所に関してのさまざまな提案があるなど、多くの課題があるため、検討の余地があるものと捉えております。こうしたことから、今回の計画書では、蚕糸記念館をはじめ本市の歴史と深いかかわりがある建造物の中で、郊外に移転したものや、すでに滅失された歴史的建造物の活用方法について研究し、移築・復元の是非を含めた将来的なあり方を模索する事業を位置づけております。従いまして、計画策定後になりますが、この事業を実施する中で、蚕糸記念館に関する議論も進めてまいりたいと考えております。

岡コメント:歴史的建造物の課題はその建物を本当に活かしきれているのかという部分にあると思います。現状の機能のまま残すのか、利活用するのか、立地や外観など含めてを十分に活かすことができればシビックプライドの醸成にもつながり、シティプロモーションにもつながります。市民の愛着があってこそ残すべきものになると考えます。集客や認知など、まちづくり的な観点であればアーバンデザインの策定エリア内、蚕糸関連の場所であればストーリーは繋がります。今は歴史的建造物は活用してこその資源ですので、冬場休館というようなことのない一年通じての施設になってほしいと思っています。よろしくお願いします。

2 中心市街地について (1) まちなかのポイ捨て
まちなかは様々な人たちの交流の場であり、前橋のリビング的な役割を担っています。また、中心市街地として外から見られてしまう場所なので、まちなかを見て「これが前橋なんだ」と思われる方もいるでしょう。訪れた人によっては前橋市全体の印象とイコールになることもあります。千代田通りと銀座通りの交差点において、ここ数か月の間で、たばこの吸い殻が多量にポイ捨てされている現状が見られています。本市においては、前橋市路上喫煙及びポイ捨ての防止に関する条例が定められており、当該交差点においては、路上喫煙防止重点区域内にも指定されているところです。この「たばこのポイ捨て」の要因は、主に客引きによる可能性があるとの話もあり、前橋市客引き行為等の防止に関する条例もあることから、所管する危機管理課との部局横断的な取り組みも必要であると考えます。そこで「たばこのポイ捨て防止」に向けた市の見解を伺います。

(答弁者 環境部長)
ご指摘の地域は、繁華街であることもあり、苦情が寄せられていることも承知しております。このことから、警察機関にも協力を依頼し、夜間パトロール時における注意喚起を行うとともに、「客引き防止」の所管部署である防災危機管理課とも連携の強化を図っているところです。まちの美化活動を推進するためには、行政機関だけでなく、街中の事業者や市民が一体となって取り組むことが重要なことから、今後は、中心市街地の活性化に向けた視点も取り入れながら、商工関連団体等とも連携した環境美化活動などの取り組みを検討してまいりたいと考えております。

岡コメント:夜の客引きは朝になるといなくなるかもしれませんが、ポイ捨ては残ります。そこに客引きの事情など何も知らない人が来た時に、ポイ捨てだらけの交差点を見たら前橋全体の印象が決まってしまうという可能性すらあるのです。近隣の元Qの広場ではギャラリーを併設した集合住宅の建設が始まっています。昼間ギャラリーを訪れる方や住民が増えることもあるので早めの対策をよろしくお願いします。

(2) 馬場川通りの改修計画

馬場川通りでは、太陽の会の寄附による民間主体の改修計画が進められており、こうした取り組みは他都市にはない前橋の新しい魅力の創出や、シビックプライドの醸成につながる価値の高いものであると考えています。一方で、これまでに経験したことのない「公共工事を民間主体で実施する」ことについて、公共工事と同様に、近隣の住民や事業者に十分配慮して進める必要があると考えています。これから始まる工事の内容によっては、通常の店舗の営業にも影響が生じる可能性も考えられますが、官民連携まちづくりを今後推進していく上で、馬場川通りの事業に対する近隣のケアについて市としてどのような支援をしていくのか伺います。

(答弁者 都市計画部長)
民間主体のまちづくりを進めていく上でも公共施設の品質確保はもちろんのこと、施工中のトラブル防止など周辺への配慮が必要であると考えております。そのうえで、馬場川通りの事業に対する支援につきましては、これまでも工事の品質や安全確保に関する技術的支援のほか、地域関係者への説明に対するアドバイスや意見交換会等への参加など、事業主体である前橋デザインコミッションの後方支援に取り組んでまいりました。また、今後も事業実施にあたりまして、工事着手前に行う行政手続きの中で、適切な工事実施や周辺住民とのトラブル防止などについて十分に配慮するよう指導することで、公共工事に準じた対応が出来るよう支援してまいります。

岡コメント:前橋デザインコミッションの事業ではない民間のガス管工事などが既に始まっているため、不安を感じている店主さんもいました。営業保証等テナント側から言いにくいことなどもあると思いますので、前橋デザインコミッションに寄り添いながら近隣のケアを行っていただくようにお願いします。

3 文化芸術振興について
(1) アーツ前橋 ①5周年記念事業
まちなかにある文化芸術の発進拠点といえばアーツ前橋です。まちなかは民間による動きも活発で日に日に変化しています。新しいお店や施設が出来てくる中で重要なことは前橋らしさであると感じます。前橋に居る。前橋に来た。と実感していただくためには、文化芸術の役割はとても大きいと思います。民間企業等であれば周年事業の意味は、お客様に感謝することはもちろん、新商品のプロモーションやブランディングの再構築、社内外のコミュニケーションの促進などこれから進むべき道を戦略的にアピールしていく狙いがあるのだと思います。これは公共施設にとっても同様であると考えます。何周年記念というタイミングでなかなか手がつけられなかったことに取り組んだり、まだ来館したことがない市民に向けた取り組みを行うなど、逆に言うとそういうタイミングでなければなかなか新しいことにトライするというのは難しいと思います。過去、開館5周年の際には、周年事業を実施していることと思いますが、その内容について改めて伺います。

(答弁者 文化スポーツ観光部長)
開館5周年の記念事業ですが、アーツ前橋の館内では「岡本太郎と『今日の芸術』 絵はすべての人の創るもの」展を実施し、同時に館外では過去に滞在制作を行ったアーティスト10組による「つまずく石の縁―地域に生まれるアートの現場―」を実施しました。「岡本太郎展」は、広瀬川河畔の《太陽の鐘》設置と機を同じくして開催されたこと、「つまずく石の縁」は、来場者が中心市街地を回遊する仕掛けとしたことで、アーツ前橋を核とした本市の芸術文化の魅力を体験するとともに、芸術文化による交流や発信の機会になったと考えております。

3 文化芸術振興について
(1) アーツ前橋 ②10周年記念事業
開館5周年記念事業は、まさに館の中と外を繋いでいた事業であったと感じました。アーツ前橋はコロナ禍と作品紛失案件などもありここ数年で大きな局面を迎えています。特別館長が決まってから周年事業を進めようとしても時間的に難しい部分があります。民間の動きが活発になっているのと反比例するようにここ数年のアーツ前橋の印象はかなり薄く、本来の機能が果たせていないと感じてしまいます。アーツ前橋は廃デパートをリノベーションして美術館にするという、廃墟から価値を生むというまちなか再生のシンボルであり、新しい価値の創造都市としてのシンボルでもあります。周年事業は明日やろうと思ってすぐにできるわけではありません。街の変化と共鳴するように本来ならその存在感を県内外に示す時であると感じています。来年度となった10周年の記念事業について考え方を伺います。

(答弁者 文化スポーツ観光部長)
コロナ禍において、本市としても人的にも予算的にも厳しい状況が続いておりますが、アーツ開館以来の10年間で行ってきた事業や収集してきたコレクションの蓄積を活用して、より多くの市民に芸術文化に触れていただく機会を創出できるような事業を計画し、新年度に新たに迎える特別館長とともに事業が実施できるよう、予算要求の準備を進めてまいりたいと考えております。

岡コメント:10年に1度のタイミングです。本来であれば5周年記念事業のようにアーツ前橋の中だけではなく、商店街やまちなか周辺にも染み出しながらまちなかにアーツ前橋という文化芸術の発進拠点があるということを再認識させる取り組みや、展覧会の時だけではない価値を与えるための常設作品の展示を検討するなど今までを振り返りこれからの10年をどのように進めていくのかを考える本当に大切な時であります。アーツ前橋内部だけではうまく進められないということであればアーツカウンシル前橋や10周年記念事業検討委員会などの外部組織を立てる等でもいいかもしれません。前橋の文化芸術の将来を考えて10周年記念事業が実行できるような体制の構築を検討してください。

第1 総括質問
   議案第68号から第97号まで、及び報告第7号
   (以上31件等に対する総括質問)
三森 和也議員
1 安心安全なまちづくりについて
2 感染症対策について
3 本市職員の働き方について
4 実態把握に基づく施策展開について
5 物価高、燃料費高騰対策について
高橋 照代議員
1 本市の土地利用について
2 子ども・子育て支援事業について
3 子供政策について
長谷川 薫議員
1 新型コロナウイルス感染症対策の強化について
2 旧統一教会問題について
3 安倍元首相の国葬について
鈴木 数成議員
1 MaeMaaSの取組について
2 まえばしシェアサイクル、コグべについて
3 企業立地の推進について
4 共創モデル実証プロジェクトについて
5 地域の諸課題について
山田 秀明議員
1 税制について
2 農地の適正利用について
3 公園事業について
4 燃油価格高騰対策支援金について
5 移住定住施策について
大澤 智之議員
1 防災対策について
2 デジタル田園都市国家構想について
3 ICカードの活用について
4 感染症対策について
5 健康長寿について
吉田 直弘議員
1 まえばし暮らしテック推進事業の問題点について
2 マイナンバーカード普及の問題点について
3 個人情報保護条例の廃止方針の撤回について
中林 章議員
1 新しい価値の創造都市について
2 学校部活動の地域移行について
藤江 彰議員
1 産業政策について
2 農業政策について
3 まえばし暮らしテック推進事業について
入澤 繭子議員
1 子供権利について
2 上毛電鉄の利用活性対策について
3 ばら園について
岡 正己議員
1 新しい価値の創造について
2 中心市街地について
3 文化芸術振興について
浅井 雅彦議員
1 アーツ前橋について
2 ふるさと納税について
3前橋市アーバンデザイン基金条例について

□本日のめぶき 「空」

前橋市議会議員 岡 正己

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