2023年9月14日

総括質問、上毛電鉄、観光政策。

総括質問2日目が終了しました。私の質問は20分間ピッタリで終わりにすることができました。新しい議場は最後1分がカウントダウンされるのでとてもやりやすいです。質問の内容を記しておきます。

概要版です。質問全体は後日アップされる議会中継の録画をご覧ください。

R5第3回定例会総括質問  赤利根:岡
1 新しい価値の創造について(1)上毛電気鉄道 ①現状と課題
上毛電鉄では、人口減少に加えて、新型コロナの影響により、利用者の減少が加速し、非常に厳しい経営状況であると考えております。。将来に渡り持続可能な運行をするうえでの、上毛電鉄の現状と課題について伺います。

(答弁者 未来創造部長)
昼間や夜間の時間帯については、利用が少ない状況ですが、朝の時間帯は、前橋方面、桐生方面ともに多くの通勤者や高校生に利用されており、2両編成が埋まるほどの利用をいただいている状況です。現在、鉄道インフラに係る部分に対して公的支援を行っておりますが、今後、老朽化の進展などにより、支援額の増加も懸念されております。県が主体となり、沿線自治体や学識経験者、利用者代表などによる、再構築協議会を設置し、今後の支援スキームのあり方などを、議論していく予定です。公共交通は、目的地があって初めて移動手段として利用される側面がありますので、中心市街地における官民連携のまちづくりや沿線における地域活動などと連携して、上毛電鉄を活用した新たな魅力づくりにも取り組んで参りたいと考えております。

  岡コメント:イベントなどのソフト事業を加速させることは特効薬としての効果は期待できます。また、車社会においてお酒との親和性も大きな価値であると感じます。全国で様々な企画が実施されています。前橋市としても様々なサポートを行いながら持続可能な運行を目指していきだきたいと思います。
(1)上毛電気鉄道 ②沿線開発
上毛電気鉄道の沿線は市街化調整区域に指定されている箇所が多く、開発に一定の制限が課せられています。駅自体や駅周辺などを中心に沿線に開発を進めることで、公共交通の維持や駅周辺の活性化に繋がるものと考えるが、当局の見解を伺います。

(答弁者 都市計画部長)
人口減少や高齢化が進行する今後の都市づくりにおいては、公共交通と連携した持続可能な地域づくりを目指していく必要があり、市街化調整区域においても鉄道駅周辺などでは計画的に開発の誘導を図っていくことも必要です。そのため、平成28年度に市街化調整区域における地区計画の運用指針を定め、鉄道駅周辺においては地区計画を定めることで戸建て住宅や共同住宅、店舗などの立地を可能としております。今後、当該指針を活用した計画的な開発を誘導することで駅利用者の増加を図り、公共交通の維持や駅周辺の活性化につなげて参りたいと考えております。

岡コメント:駅もしくは駅周辺に新たな目的地をつくれば自ずと乗降客数は増えていきます。例えば上泉駅はもともとプールがあり目的地にもなっていました。現在の上泉駅周辺はゆったりとしたスペースがあり市街化調整区域ですが、開発が可能と言う視点で見た時に可能性を感じます。また、区域区分が定められていない都市計画区域にあります粕川駅は、ホーム・駅舎の価値もまだまだ見出せると感じますし、駅周辺のJA粕川支所の空き物件や、少し歩くとかなりの面積の空地などもあります。赤城駅まで約10分の立地なので特急りょうもう号で東京方面へのアクセスも良いとなると利便性もアピールできます。駅や駅周辺に新たな価値を見出すために積極的な誘導をお願いします。
2 観光政策について
 (1) 赤城山 ①前橋の観光方向性
コロナ禍も明け国内外の観光需要が回復基調にあり、インバウンドへの積極的な取り組みなども必要になっていますが、本市として今後の観光分野の再生・活性化に向けてどのような方向性を意図しているのか当局の見解を伺います。

(答弁者 文化スポーツ観光部長)
スローシティエリアである赤城山と市街地の観光資源の活性化と、両者の回遊を基本としております。赤城山、市街地それぞれの既存コンテンツに加えて今回採択となった観光庁「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業」補助金を活用した施設改修などを行うことで、さらに魅力的な観光資源を目指しており、また、この二つのエリアを相互に行き来したくなるような二次交通の利用促進や回遊性を高めるための地域オンライン旅行サイトの構築に取り組んでおります。さらには、例えばアーツ前橋で行われる開館10周年記念展覧会や四大イベントなど市内で開催されるイベントに県内外から訪れる観光客に対し回遊を促すなど本市の魅力をより多くの人に味わっていただけるよう取り組んでまいります。

(1) 赤城山②赤城山ツーリズム
赤城山おのこ駐車場付近にあるあかぎ広場の管理棟についてです。国の土地に前橋市所有のログハウスが建っています。現在は物置になっているようですが、例えば、このあかぎ広場の管理棟などをサウナ施設として活用するなど、訪問する目的となる魅力的なコンテンツを造成していく必要があると考えますが、当局の見解を伺います。

 (答弁者 文化スポーツ観光部長)
春から夏にかけて楽しめるツツジや登山、大沼のカヌーやカヤック、秋の紅葉、冬の氷上ワカサギ釣りなどはこれまでも多くの方に親しんでいただいている人気の高いコンテンツであり、また、昨年度から始まった「赤城山ランタン祭り」や「赤城山ホワイトウィーク」なども多くの方に訪問いただいている有力なコンテンツであると認識しております。一方で、赤城山の魅力を味わっていただくためのコンテンツ造成の余地は多分にあるものと考えており、サウナにつきましても、魅力的なコンテンツの一つとして、多くの方の来訪が期待できるものと考えます。現在、群馬県を中心に赤城公園の活性化に向けた動きが始まっているところでございます。こうした好機を捉え、既存のコンテンツの魅力を磨きながらより多くの方に訴求するとともに、あかぎ広場の管理棟などの既存施設の活用も含め、新しい魅力的なコンテンツ造成について地元観光連盟をはじめ関係機関や部署と協議、研究し、赤城山がより一層多くの方に来訪いただける魅力的なエリアになるよう取り組んで参りたいと考えております。

岡コメント:リピーターをどのように作っていくのか。それには体験が重要です。赤城山でのサウナ体験。サウナの設備さえ整えば、満月の日は満月サウナ、秋になれば紅葉サウナ、冬はもちろんブリザードサウナなど、このアカギという恵まれた自然に揃っているものと組み合わせるだけで大変魅力的なコンテンツになります。「帰りがてら」と言う都心からの距離感も最大限に活かせます。SNSなどでどこでもなんでも映える時代に本当の体験こそ人々に深く刺さってまた来たくなる、誰かを誘いたくなるのだと思います。現在はとてもいい立地にありながらあかぎ広場管理棟はなんでもない物置です。まずはそこに新しい価値を創造できるように部局横断的に進めていきましょう。
(2) 前橋四大イベント
市内で多くの人が集まるイベントとして、前橋七夕まつり、前橋花火大会、前橋まつり、前橋初市まつりの前橋四大イベントがあります。毎回たくさんの人が集まっていますが市外県外からどのくらいの人が来ているのか、特に県外からの観光客はどのくらい来ているのかと考えるとそこまで多くないように感じています。そこでこれらのイベントを観光という視点でどのように位置づけているのか伺います。

(答弁者 文化スポーツ観光部長)
前橋四大イベントにつきましては、それぞれの目的に沿った形で実施されており、花火大会のように本市の花火師が本市独自のプログラム構成により実施することで県内外からも多くの方がいらっしゃるもの、また初市まつりのように400年以上の歴史と伝統のあるイベントもございます。それぞれ特性の異なるイベントですが、いずれも長い歴史の中で培われた地域特有の文化であり、日本の文化でもあります。また、市民総参加の前橋まつりや、浴衣をキーワードにしたキャンペーンも行っている七夕まつりなど、市外からいらっしゃる方や外国人の方には目新しく興味深く感じられるのではないかと思われます。それらを観光資源としてとらえ、埋もれた本市の魅力を掘り起こし発信することで多方面からの誘客を図るとともに、地域経済の活性化に繋げていきたいと考えております

岡コメント:七夕まつりや花火大会など他地域でも同じようなお祭りが行われている中、観光という要素が一番高いのが前橋初市まつりであると思います。1月9日という日程が固定されていること、達磨を買うという目的がはっきりしていること、まちなかでのお焚き上げというメインイベントがあること、ダルマには毎年買い換えるという風習があること、冬の赤城山の寒さと抱き合わせてのPRができる等、前橋にしかない催しであります。朝9時のお焚き上げを拝み、煙を浴びながら1年間の無病息災を祈り、その後はまちなかを歩きつつバスで赤城山を目指す。途中真っ赤な鳥居を潜るときはバスの中で頭を下げる。そして約30分で銀世界へと突入。ワカサギ釣りやスノーシュー、先ほど提案したサウナなど各自がアクティビィティを通じて赤城山を体験してもらう。また、群馬県のビジターセンターやキャンプ場などの大型整備が行われるとのことで期待しかありません。
(3)中心市街地
赤城山と合わせて重要なエリアである中心市街地はどのような位置づけとなっているのか伺う。

(答弁者 文化スポーツ観光部長)
中心市街地ではアーツ前橋や前橋文学館、太陽の鐘のような既存の市有施設に加え、白井屋ホテルやまえばしガレリアなどの施設のほか、新たな店舗が次々にオープンしており、広瀬川河畔や馬場川通りの整備なども進められていることから、観光の中核の一つとしてその重要性を増していると認識しております。また先ほど答弁した観光の方向性やアーバンデザインに基づくまちづくりが進むことにより、観光資源としてより付加価値の高い地域へと発展し、赤城山などを含めたほかの地域と相乗効果を発揮することで、回遊性が高まるのではないかと期待しております。

岡コメント:ターゲットを絞り込み、赤城山との距離感を最大限に活かしてリピーターを作る。大人数の初体験よりも少人数でもリピートされることでより強く愛着が湧きます。また、食は観光客と地域の結節点であり一番重要なコンテンツだと言っても過言ではありません。前橋の食文化をしっかりと深掘りして体験としてプレゼンすることができればそれもまた観光だと思います。
(4) シティプロモーション
地域の観光の魅力発信については、市民が本市の魅力を実感し、自らが率先して周りの人たちに魅力を発信することが効果的であると考えます。このためには、対外的なシティプロモーシだけでなく、市民に向けたシビックプライドの向上を考えたシティプロモーションが必要と考えているますが、これまでの取組状況と今後の方針を伺う。

 (答弁者 文化スポーツ観光部長)
シビックプライド醸成における代表的な取り組みとして、観光政策課インスタグラムなどSNSでの高頻度な情報発信を行っております。このインスタグラムでは13,000人のフォロワーの内、約3割を前橋市民が占めており、市民への本市の魅力訴求について十分な効果を発揮しているものと認識しております。また、第七次前橋市総合計画の第5章「魅力あるあふれるまちづくり(シティプロモーション)」に紐づいた部署の職員を主な構成員としたシティプロモーション推進プロジェクトチームを本年3月に立ち上げ、本市のシティプロモーションにおける基本方針として「前橋らしさの素(もと)となる前橋の魅力・強みを、しっかり市民に伝え、市外へ広めよう」を策定いたしました。今後は、これまでの取り組みに加えて、本基本方針を念頭にしたシティプロモーションを展開し、より効果的にシビックプライドの醸成を図ることで、本市の魅力発信に取り組んでまいりたいと考えております。

岡コメント:市民一人ひとりが外から目線で前橋市を捉えることが重要です。前橋市の食となるとTー1グランプリが挙げられますが、前橋市民で市外からくる方にTー1グランプリ受賞店をおすすめする方がどのくらいいるでしょうか?私は県外から来た方には当たり前に「登利平」をお勧めします。もちろん弁当は竹、店内では松です。そこには私自身のリアルな体験と心からお勧めできる気持ちがあるからです。それこそがソウルフードであり、そのソウルフードを食べることこそが観光です。観光という字は光を観ると書きますが、光を発している側からは見えないことも多いです。前橋市にとって観光産業は伸び代です。前例がなくても積極的に取り組んでいただくことを要望して私の質問を終わります。

□本日のめぶき 「前橋コーヒーマーケット」

10月22日(日)前橋中央イベント広場にて前橋コーヒーマーケット2023が開催されます。※写真は白井屋ホテルで別の打ち合わせ時に見ることができた小池アミイゴさんの原画。

10月14日からはアーツ前橋の10周年記念展「ニューホライズン 歴史から未来へ」、10月21日からは「上毛芸術線」と「River to River 川のほとりのアートフェス」もあったりするので秋の前橋は本当に盛り沢山です。是非この機会に来前をお勧めします。

前橋市議会議員 岡 正己

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