３月１１日。この日は我々日本人にとって、とても大切な日だ。決して忘れることはできないあの日から今日で８年が経つ。８年前の出来事を思い出し、今ある当たり前に感謝する日だ。東日本大震災発生時刻には仕事の手を一旦休め、黙祷させていただいた。ラジオからは鎮魂の時間が流れ、事務所にて一人の黙祷だったが平和を願うみんなと共に黙祷できた。

偶然なのか、ふと気になった自宅近くの木。近寄ってよく見てみると、

「広瀬川を愛する皆様へ　この桜の若木は福島県三春の滝桜が親木です。東日本大震災からの復興を願ってこの場所に植えました。　平成二四年五月　広瀬川河畔　厩橋柳橋愛護会」とあった。今から７年前に植えられたということだ。７年前はどのくらいの大きさだったのかわからないが成長していることに間違いはない。

子供の宿題で、桜（ソメイヨシノ）の開花を記録するというものがあり、意識的に近所の桜の木を探していたこともあるが、この偶然は何かとても嬉しくなった。３月１１日という日を考えると、この木に呼ばれた気持ちにすらなってくる。

というのも、朝自宅を出る際に鍵を忘れて出勤してしまったのだ。市役所にて委員会の質問内容などの確認を済ませ、確定申告のための書類を取りに自宅に戻ったが鍵がなくて家に入れない。「困ったな〜〜。」と呆然としている時に、ふとこの木が目に入ったのだ。「そーいえば子供達が桜の木を探していたな。でもこれは桜かな？ソメイヨシノじゃなさそうだし？ん？なんか看板が立ってるけどなんて書いてあるのだろうか？」と近づいて見ると、まさかの三春の滝桜であったのだ。この出会いをくれたのも偶然ではないはずである。この木に花が咲くのがとても待ち遠しい。７年間の月日を経てどんな花を咲かせてくれるのだろうか。

前橋市議会議員　岡 正己