2020年10月14日

政策立案能力。

通常であれば議会と議会の狭間の時期はセミナーや研修など調査研究の時期として忙しくしている。昨年は本当にたくさんの場所に出向き見聞を広めてきた。しかし今年は新型コロナウイルス感染症の関係でなかなかそれも難しく、オンラインで情報収集などをするしかないといった状況となっていた。

世の中を鑑みつつ徐々に再開したいと思っていたところ、お隣高崎市で地方議員セミナーがあるということで参加した。会場は「群馬シンフォニーホール」、お隣は「群馬音楽センター」。「群馬音楽センター」はアントニー・レイモンド建築で、「群馬シンフォニーホール」の基本設計はレイモンド設計事務所によるもの。駅からは少し歩くがとてもいい建築があって魅力的なエリアである。この辺りはまだまだ新しい価値が創造できそうだ。

今回は2020年地方議員特別セミナーin高崎ということで「議員の資質向上と政務活動費活用策」【議会改革の底辺から 底辺の改革へ】講師は、何度かセミナーを聞かせていただいたり、会派広報誌「赤利根ジャーナル」の特集でもお世話になった自治体議会研究所高沖秀宣氏である。

議会とは何をする機関か?この問いに私は議決機関と答えた。しかしそれだけではない。日本国憲法第93条には以下の様に書いてある。

日本国憲法第93条
地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。
地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。

我々議員はついつい定例会の評決にばかり意識が行きがちであるが、憲法には議事機関と書いてあるのだ。つまり市長提出議案を熟議して審議しなければならない。前橋市議会でも委員会審査や本会議などで質問しているが熟議しているかとなるとなかなか難しいかもしれない。市長から提出されたものはあくまで案であって最終的に決めているのは議会なのである。

議会が議事機関であるのに対して市長は執行機関である。ポイントは市長は一人で機関となるのに対して、議会は議員全員で機関となる。今回のセミナーで私が一番重きを置いていたのは議会の政策形成機能についてである。政策形成機能を発揮することで住民からの意見をダイレクトに反映させることができる。わかりやすいのは予算だ。我々議員が議会として市長から提出された予算案を可決して初めて決定される。予算を決めているのは我々議員なのである。つまり市長から提出された予算案を修正することもできる。

地方自治法第96条に地方公共団体の議員の議決事項が書いてある。代表的な3つ。
1、条例を設けまたは改廃すること
2、予算を定める
3、決算は認定する

予算と決算の大きな違いは、予算は定めるのに対して決算は認定するとなっている点だ。私が約4年間やってきた中で予算案に対して「原案の通り可決されました。」という言葉以外聞いたことがない。市長提出議案を賛成多数で可決している。もしかしたら成熟した議会であれば修正案を提出しそちらを通すこともできるかもしれない。なぜなら予算と決算には誤差が生じているからである。その誤差を予め見極められれば自ずと修正案という選択も出てくる。しかしこれはなかなか難しい。

以前から思っているが議会の力を最大限発揮するためにはやはり「議会基本条例」が必要だ。前橋市議会としてどの様に力を発揮していくかを示した道標の様なものになるはずである。他市議会の議会基本条例をみていると常に進化し続けていく理由もわかる。我々は議員力を高めていくだけではなく議会力を高めていかなければならない。それには会派間で合意を取っていくことが重要になってくる。

ポイントは戦略を持って議会運営をできるか。住民に開かれ、住民と共に歩む議会でなければならず、執行機関の追認機関から脱皮し、自治体の意思決定機関であるということを自覚して、執行機関への質問だけから議員同士の討議を中心とした議会運営をしていく。これが審議機能を高めることにつながっていく。すなわち議会改革である。

・政策立案能力
ある問題を解決するために政策を構想し、政策を実現するために必要な枠組みや仕組みを作り上げる能力
→この能力の神髄は、「条例の提案」である

□他議会の好事例。
鳥取県議会:コロナ対策の条例を議会が修正した
堺市議会:議会力向上会議
北海道 栗山町議会:議会改革の常設の機関 全議員が参加する「議会改革推進会議」を設置している
議員間討議:テーマを決めて勉強してから臨むことで意味のある討議になる
政務活動費の使い方:シンクタンクなどに調査を委託したり専門家に調査依頼することも重要。自分の動きと知識だけでは限界が来る。専門家などを動かすことができれば直接の力になる。

前橋市議会議員 岡 正己

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