2022年3月18日

市民経済常任委員会、岡質問。

令和4年度前橋市一般会計予算等の委員会付託を受けた議案の審査が始まった。

17日、18日、22日、23日で4常任委員会にそれぞれ付託される。初日は、私の所属する市民経済常任委員会が開かれた。私を含め8名の委員からそれぞれ質問があった。私の質問順番は7番目なので様々な分野が質問し尽くされている中、ピンポイントで狙っていく。質問事項は8つ。時間は20分程度となった。

以下、市民経済常任委員会での赤利根:岡の質問

令和4年第1回定例会 市民経済常任委員会 予算審査 赤利根:岡
1 アーツカウンシル前橋について
(1)事業内容
2018年にアーツカウンシル前橋が設立されてから4年目を迎え、今までに、本市に関係する文化芸術事業の調査、分析や、市民の皆様と一緒に文化振興について考える場として、文化芸術市民会議を開催してきた。

今後、本市の文化行政を推進するためには、アーツカウンシル前橋の機能をさらに充実させる必要があると考えているが、令和4年度のアーツカウンシル前橋の事業内容について伺う。

(答弁者 文化国際課長)
本市の文化芸術活動に対する助言や支援を行うための機関として、文化芸術の専門家で組織する、アーツカウンシル前橋が行う事業は重要であると考えている。令和4年度の事業内容といたしましては、文化芸術事業の調査、評価や、文化芸術市民会議の開催を継続して実施する予定。

また、アーツカウンシル前橋の機能をさらに充実させるため、企業版ふるさと納税制度の活用など、自主財源を確保するための手段を検討し、アーツカウンシル前橋の委員とも協議しながら、本市の文化行政の推進につながる、効果的な事業につなげて行きたい。

岡コメント:アーツカウンシル前橋が設立されてから4年目となる。様々な課題が出てきている。予算の兼ね合いなどで、できることとできないこともはっきりしてきていると思う。

企業版ふるさと納税によって自主財源の確保ができれば本来のアーツカウンシルの動きができると考える。そのためには企業版ふるさと納税の営業先として前橋の文化振興を期待する企業等にアプローチしていく必要がある。各委員のコネクションなども使いながらまずはアーツカウンシル前橋が市内外にその存在感をしっかりと示すべきである。

市民にアーツカウンシル前橋があってよかったと思われるように今までの最大の課題であった自主財源の確保に取り組んでいただくよう要望する。

2 アーツ前橋地域アートプロジェクト・教育普及関連事業について
(1)新年度の取組
アーツ前橋は令和5年度に開館10周年を控える。そういう意味では来年度はその準備の一年になると思う。アーツ前橋の特徴の一つである「地域アートプロジェクト」と「教育普及」事業の新年度の内容について伺う。

(答弁者 文化国際課長)
地域アートプロジェクトは、アーティストの滞在制作と多文化共生事業が大きな柱になるが、このうち、滞在制作事業は、台湾を拠点に活動している作家の招へいと国内作家を台湾へ派遣する二国間交流のほか、群馬ゆかりのアーティストの滞在制作について、新型コロナウイルスの状況を確認しながら、実施に向けた調整を行う予定である。

また、多文化共生事業は、群馬県や前橋市とも移住による関係性が深い南米を対象として、芸術文化による課題解決に向けた調査研究に取り組んでまいりたいと考えている。

さらに、教育普及事業は、学校へアーティストを派遣する「アーティスト・イン・スクール」や、サポーター活動と連携しながら親子向けのワークショップなどを行う「あーつひろば」を、新年度に開催する展覧会と連携を図りながら実施する予定である。

岡コメント:展覧会事業と館外事業との連携などで中心市街地にあるというアーツ前橋のメリットを最大限活かして欲しい。令和5年度のアーツ前橋10周年では市民にはなかなか伝わりづらい面もあった、滞在制作事業や、多文化共生事業、アーティスト・イン・スクールなど、今までの10年間の成果をしっかりと見せるときである。

そのためには令和4年どもまた準備の1年である。予算がかかることばかりでも無いと思う。まちなかの店舗やイベントなどとも連動してアーツ前橋が前橋に与えた影響を可視化できるような取り組みにも期待している。

まだ大変な時期を抜けられないことは承知しているが、アーツ前橋の三つのコンセプト、創造的であること、みんなで共有すること 、対話的であること を大事にしながら全ての事業を進めていただければと思う。

3 農畜産物加工品創出支援事業について
(1) 増額の経緯
来年度予算の農畜産物加工品創出事業において、6次産業化ステップアップ事業補助金が増額要求となっている。

この補助金は6次産業化に取り組む市内農業者に対して助成しているものと認識しているが、事業の概要や増額の経緯について伺う。

(答弁者 農政課長)
6次産業化ステップアップ事業補助金の事業の概要や増額の経緯について、本補助金は加工施設の整備や商品開発、販売促進等に要する経費の補助を行うことにより、本市の農畜産物の地産地消と高付加価値化を促進し、所得向上や品質の向上を図ることを目的としていて、ハード事業とソフト事業の両面から6次産業化を支援している。

これまでに、ハード面においては、ワインやチーズ、餅などの加工設備や保管用の冷凍庫、ソフト面においては、パッケージデザインやホームページの立ち上げ等の利用実績がある。来年度は、新しい道の駅に出品を希望する6次産業化の取組みに関する申請に加え、ウィズコロナを見据えた新たな商品開発や販路拡大を模索する内容の申請が増えてきていることから、今年度を上回る予算要求となった。

(2) 今後の取組
今後の取組みとして、周知の方法や連携の在り方が重要と考える。例えば、6次産業化の成功事例のPR、市内製造業者等との連携や、出口戦略といった、加工から販売までの一体的な支援も含め、今後の取組みについて伺う。

(答弁者 農政課長)
農畜産物加工品創出支援事業の今後の取組みとしては、周知の方法や連携の在り方が大変重要と考えている。まず、周知の方法としては、成功事例をPRすることが大切と考えている。特にコロナ禍においては、情報発信に力を入れているので、広報、ホームページはもとより、農業インスタグラムやフェイスブック等の各種コンテンツの活用により、意欲的な若手農業者への訴求を図っていく。

次に、連携の在り方としては、製造業をはじめとする産業界との連携も重要と考えている。6次産業化ステップアップ補助金は、農業者が加工を委託する場合であっても、補助の対象としていることから、自ら加工を行う体力のない農業者でも、商工業者と連携することで6次産業化に段階的に取り組むことも可能となる。

こうした連携の機会を創出するために、農業者と商工業者とのマッチング支援も積極的に行い、農商工連携を推進していきたいと考えている。

さらに、出口戦略としての販売先の確保も重要と考えている。現在、赤城の恵ブランドの受証者に対してふるさと納税への出品を促す導線が確立でき、返礼品として人気の商品となっていることも踏まえ、今後も庁内や関係各所との連携をより一層深め、選択肢を増やせるよう取り組んでいきたいと考えている。

岡コメント:6次産業化は新しい価値の創造とも言える。生産地であり製造業も盛んな本市において、加工品としてヒット商品が生み出せれば、ふるさと納税の返礼品として本市のP Rになり、税収という面においても非常に効果が期待できる。

また、その加工品を作るための機械や工場などまでを考えればかなりの可能性を感じる。効果的なP Rを期待している

4 観光コンベンション協会補助事業について
(1)フィルムコミッションの取組
前橋観光コンベンション協会事業の柱の1つであるフィルムコミッション事業ではロケ誘致に取り組み、撮影等の情報について新聞報道などで目にしたり、実際に市内で撮影現場に遭遇することもある。

本事業では撮影時のロケ隊による飲食や宿泊などの経済効果に加えて、ロケ地ガイドマップの作成やロケ地ツアーなどを企画することで、息の長い経済効果が期待できると考えるが、取り組みについて伺う。

(答弁者 観光政策課長)
フィルムコミッションについては観光コンベンション協会が主体となり、誘致からロケ当日の対応をしている。今年度の実績については、これまで48件の問い合わせがあり、この内30件がロケ撮影に結び付いた。内訳としては、テレビドラマ4件、CM5件、映画8件、その他としてバラエティや情報番組などが13件となっている。

その中で、上映や放映が決定した作品について、ロケ地情報については観光コンベンション協会をはじめ、市のホームページやSNS等を活用して広く情報発信するとともに過去の主要ロケ地なども含め、周辺の観光・文化歴史資源・名物や飲食店舗などと組み合わせ、ロケ地ガイドマップの作成をしている。

また、今年度は中心商店街「まちなかサロン」において、「前橋フィルムコミッション展」として市内で撮影されたバラエティ・ドラマの撮影風景やポスターの展示と、前橋フィルムコミッション登録サポーターの募集案内などを実施した。

岡コメント:このフィルムコミッションの動きはシティプロモーションにもつながっていると思う。また、低予算でとても頑張っている印象を受けている。例えば前橋シネマハウスで前橋ロケ作品特集などが組めればその成果がもっと認知されるのでは無いかと思う。

私もよくロケ現場に遭遇したり、空き店舗を控え室として貸し出したりなどで制作会社の方にお話を伺うが、商店街がとっても暖かく迎えてくれているとみなさん嬉しそうであった。都内からの距離も近く、街と山、どちらの風景も撮影できる場所があり、街の人も快く受け入れてくれるとなるから選ばれているのだと思う。

本市にはまだまだ良いロケーションがあると感じている。引き続き撮影場所のリサーチと制作会社とのマッチングをお願いする。またロケに際して必要になるもの、例えばお弁当を、前橋ロケ弁として名物化したり、撮影小道具レンタル、ロケバス等、撮影に関して必要になるものにも新しい価値が創造できそうである。

その辺りのビジネスチャンスを市内企業とマッチングさせることもできるかと思う。

5 七夕まつり補助事業について
(1) 七夕まつりの取組
本市の四大イベントのひとつである「前橋七夕まつり」は、本市の夏の風物詩であり、長い歴史を誇るイベントである一方で、近年は実施内容に大きな変化が見られず、七夕飾りも全盛期に比べ、減少傾向にあるように感じられる。

近年のそのような状況に加え、令和2年度は中止、今年度も大幅に規模を縮小し、七夕飾りコンクール等の主要イベントも実施されず、中心商店街のみなさんをはじめ、多くの市民が残念に感じているものと考る。

こうした中で、ウィズコロナ、ポストコロナにおいても実現可能なイベント開催について、どのような検討がされているか、また、今後、どのように工夫を凝らした七夕まつりが開催できると考えているのか伺う。

(答弁者 観光政策課長)
前橋七夕まつりについては令和2年度の中止の後、他の三大イベントと同様に市・前橋まちづくり公社・観光コンベンション協会・前橋商工会議所の主催四団体において、コロナ禍でも実現可能な形について検討を重ねるとともに、中心商店街の方をはじめとする企画委員のみなさんと意見交換を行ってきた。

感染が拡大している状況では多くの集客が見込まれる従来のような大規模な実施は難しいと考えるが、感染が比較的落ち着いている時期については、静かに飾りつけの鑑賞を楽しみながら、まちなかを周遊してもらう工夫等が必要であると考えるので、コロナ禍に対応した魅力ある七夕まつりが開催できるよう、今後も関係者と協議を重ねてまいりたい。

岡コメント:コロナ禍とあわせたようにタイミングが悪くちょうど4日間開催から3日間開催に変更になった。当たり前だが開催日が短くなれば人は集中する。

七夕祭りのメインは七夕飾りである。例えば場内を一方通行にするなど七夕飾りをみる上で密にならない工夫はできる。来年度は例えコロナ禍であっても七夕飾りコンクールは開催するよう要望する。七夕飾りコンクールはどんな状況でもやると早めに告知することで商店街はもちろん、市内デイサービスや中学校の美術部など早めに制作に取り掛かることができる。お祭りのメインである飾りさえあれば七夕祭りは成立する。

6 ようこそまえばし推進事業について
(1) T-1グランプリの取組
ようこそまえばし推進事業の主要な事業である「T-1グランプリ」について、今年度は第12回グランプリが2月14日から開催される予定であったが、まん延防止重点措置が適用されるなどの状況によりグランプリは中止し、応募キャンペーンとして継続中と聞いている。

コロナ禍において、今回はこのような状況となったが、「T-1グランプリ」も回数を重ね、ややマンネリ化している部分が見えてきたと考える。コロナ禍における工夫も含めて、今後の取り組みについて伺いたい。

(答弁者 観光政策課長)
昨年度は感染拡大の影響からグランプリ形式ではなく、従来の応募キャンペーンを主体とした「GOとんチャレンジ」を実施した。今年度はグランプリの準備を進めてきたが、まん延防止等重点措置の適用によりグランプリは中止とし、キャンペーンのみ実施している。

この2年間はグランプリを開催できていないが、応募者や参加店からのアンケート結果を参考にしながら、実施期間、メニュー、審査方法などをあらためて検討し、今後も「T-1グランプリ」をより魅力のあるイベントとして行きたいと考えている。

岡コメント:T−1グランプリはある一定の役割を果たしたと思っているが、変化が必要になっていると感じている。参加店舗からはT−1グランプリに対してのどういった意見があるのか?前橋市民で市外から来客があったときにT−1グランプリメニューを誇りとして進める市民はどのくらいいるのか?考えれば考えるほど変化が必要に感じてしまう。

当初の目的である豚肉料理の幅の広さは既に伝わっているかと思う。今後は、例えばハンバーガーやホットドックなど、ある程度フォーマットを統一することで各店舗の個性が際立ち、工夫もできて、実際の審査の時にも何種類も食すことができてその中から選ばれるということができるのではないかと思う。

12年たって総括の時期に来ていると思っている市民は多い。

7 赤城山観光振興事業について
(1)サイクルツーリズムの取組
赤城山観光振興における主要な事業として、サイクルツーリズムの推進を行っていると伺っている。自転車は、エコな移動手段であるとともに健康増進にも寄与するものでありツーリズムにおいても、非常に有効なツールと考える。このため、サイクルツーリズムを促進することは重要であると考えるが、赤城山におけるサイクルツーリズムの現状と今後の展望を伺う。

(答弁者 観光政策課長)
赤城山におけるサイクルツーリズムの現状と今後の展望については、これまで、電動アシスト付き自転車を使ったツアーの実施や赤城山サイクリングマップの作成など、多様な施策でサイクルツーリズムの促進を図ってきたが、本年度にはじめて、NPO法人赤城自然塾の主催により、赤城山周辺自治体の協力を得て「サイクリング赤城2021」を開催した。

本事業は、約100キロの赤城山外周コースの走破を目指す1日限定イベント、赤城山を周遊し食を楽しむグルメライドイベント、無料で参加できるスタンプラリーという複合型のイベントとして実施した。

参加者数については、合計で386人となり、多くの方にご参加いただき、好評をいただいている。

次に今後の展望としては、来年度においてもこれまでの取り組みを継続するほか、新たな道の駅内のサイクルステーションには、設備を充実させたサイクルオアシスを設置することにより、サイクルツーリズムが一層促進されるものと考えている。

岡コメント:道の駅内のサイクルステーションは自転車のまち前橋の核にするくらいの気持ちで取り掛かっていただきたい。以前より申しておりますが、グリーンドームまえばし、戦後復興に寄与した前橋競輪の歴史、ヒルクライム大会、利根川サイクリングロード、岩神オフロードコース、シェアサイクルコグべなどなど前橋が自転車の街であるという要素をひとまとめにするだけで効果的である。

また、赤城山外周コースはナショナルサイクルルートを目指しているとも聞いている。サイクルツーリズムによって赤城山と自転車の親和性がますます高まることを期待している。

8 まちなか魅力創出事業について
(1)支援範囲
令和4年3月31日をもって、「中心市街地活性化基本計画」の計画期間が終了すると聞いている。この計画は中心市街地における各施策の拠り所になっており、これまでの支援範囲もこの計画に基づいたものであると認識している。1つの指針として役割を終えることになるが、まちなか魅力創出事業の令和4年度からの支援範囲はどのようになるのか伺う。

(答弁者 にぎわい商業課長)
まちなかの活性化に向けた様々な取り組みを位置づけてきた「中心市街地活性化基本計画」の策定終了に伴い、これまでのまちづくりの取り組みを検証し、民間主体の官民連携によるまちづくりの指針として策定した「前橋市アーバンデザイン」を長期的なまちづくりのビジョンとして取り組んでまいりたいと考えている。

そのため、令和4年度からの支援範囲については、これまでの約68haから「前橋市アーバンデザイン」の策定区域 約158haに拡大してまいりたいと思う。このことにより、まちなかの魅力創出に貢献する事業者を支援するとともに、アーバンデザインの具現化に向けた取り組みを進め、民間主体のまちづくりを推進してまいりたいと考えている。

岡:コメント支援範囲が倍以上に拡大されるということは大変意味がある。範囲がはっきりすると対象となる店舗や物件も事前に洗い出せると思う。またしっかりと告知をすることでかなりの効果が期待できる。

□本日のめぶき 「広瀬川、青と赤」
 

前橋市議会議員 岡 正己

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