2022年11月3日
市民経済常任委員会行政視察3日目。
前橋市議会市民経済常任委員会行政視察3日目。写真はホテルから見た富士山。

静岡県富士市。視察項目は大きく3つ。
1、富士市町内会・区ガイドブックについて
2、推進計画
3、指定管理について

富士市にある26の地区の中でも特に地域活動が盛んな須津地区へ。元々は公民館だったところをまちづくりセンターとして須津地区まちづくり協議会が一般社団法人格を取得し指定管理している事例。
1、富士市町内会・区ガイドブックについて
経緯平成30年度までは、新しく町内会長・区長、役員を担う人たちに参考になる資料がなく、引き継ぎがうまくいかない等様々な問題があった。その都度窓口対応していたが、問い合わせが共通していたこともあり、資料や連絡先、簡易的な引き継ぎ書があった方がいいという話になった。ガイドブック導入後の実感として就任時の不安解消や簡易的な質問がなくなったということである。
町内会・区長説明会を昼だけではなく夜間も3回開催し令和3年度からはYouTube配信も行っている。説明会に参加できなたっか人にはもちろん参加者が内容を振り返る意味もある。市の公式Youtubeチャンネルで配信。
富士市には388の町内会・区がある。約10万世帯のうち86,739世帯が加入しており加入率は79.8%となっている。
また全部で27の連合組織がある。代表に女性を役員を決めるときに組織においての女性の立場を考えるため代表者に女性が就いてもらうことを勧めている。
ガイドブックの主な内容として、どのような規約にした方がいいか、役員選任について 、会議の開催方法(段取りも含めて)、会計(特に問題になる)、運営の留意点、個人情報の取り扱い、法人格取得の手順、市へ申請する補助金、問い合わせに紐づいた市役所の部署の連絡先、各課の仕事の内容、多言語化された町内会・区加入の説明、多言語化されたゴミのルール等。
会長についてはできるだけ複数年やってほしいと考えているようで、連合会の中では再任3回が適当であるということになっている。現状は輪番が4割、一本ずりが3割。平均は1.6年で75%が1期で終わっている。おおむね1期2年。
女性の長が16名で全体の6〜7%。 平均年齢67歳 現役が6割という特徴がある。
自主防災会の役員が自治会のスライド
26の地区にそれぞれ防災士の研修を受けた地域防災指導員がいる。町内会長は変わるが防災担当は変わらない。この地域は東海地震説によって危機を煽られてきたため意識は高い。指定管理にすることで自分達の地域は自分達で作るという意識がある。防災に関しても。
女性の現役の町内会長のインタビューから
日常的な相談は受けず会議は日程を決めて相談はそこでまとめる。デジタル化によって役員負担を減らす。若い世代や女性に参加してもらえるように新しい計画で考えていく。
2、新・富士市まちづくり活動推進計画
富士市の人口は約25万人。一般会計891億円で不公布団体となっている(製造業が多いため)。小学校区ごとにまちづくり協議会を設置している。
小学校区ごとに公民館を設置していたが、地区別計画を作るにあたり、自治会、各種団体、職員などでまちづくり協議会を組織した。教育委員会から市長部局に所管が移ったため公民館をまちづくりセンターとして今後はまちづくり協議会を中心に進めていくことになる。地区にある様々な20〜30くらいの団体を束ねる形で平成26年に一斉に全ての地区で立ち上げた。課題としてまちづくり協議会と自治会のどちらがどちらの仕事をするのかの棲み分けが難しい等が挙げられる。町内会連合会に監査機能を持たせ相互に連携していく仕組み。
これによって一律な支援から各地区の状況に応じた支援に変更できる。まちづくり協議会と行政がパートナーとなってイベント型から地域の課題解決型へと変更していく。
まちづくり協議会を共助の柱にすることで地区の問題は地区で解決していく。地区で解決できない問題は行政が対応していく。各地区の個性を活かしたまちづくり行動計画を策定してもらいそれを行政がバックアップしていく仕組み。特徴として理想の地区の姿をみんなで考えてそのギャップを埋めるための行動を考えるバックキャスティングによって作った計画となっている。
・持続可能な市域コミュニティづくり
5年後に向けて主体的な活動による自律的な地域コミュニティを形成するため協働・支援・行政の3つの視点を持たせ、課題解決に対応できる体制づくりを行う。コミュニティビジネスを行いお金を稼ぐ方法を模索してそれに対して行政が支援していく。行政の取り組みとして、各種補助金の統合に向け、活性化補助金(広報、事務局などの他に文化祭体育祭障害活動も)を一括交付金に向けていく。
・協働 企業・NPOとの連携
各地区ごとの10年後の人口、世帯数 犯罪件数、要介護者数、空き家立などを文字情報として地区カルテを作っている。今後は地区在住の職員の知識を入れていきたい。まちづくり課から各課にふる仕組みだが、その逆で各課が地域に入り込みたいときにまちづくり課に問い合わせることもある。全庁的会議体の創設を目指す。単年度に過度なお願いにならないように地区への依頼のガイドラインも作っている。
当初は兼務が多かった協議会長と連合会長が分かれてきた。仕事が割り振られてきたと言える。アンケートでは自治会長の約4割が自治会の仕事に専念したいという回答だった。自治会とまちづくり協議会の両輪で取り組んでいく。
3、地区の活動拠点 まちづくりセンターの有効活用
〜コミュニティビジネス導入での市域活性化〜実務編
コミュニティビジネスとしては10くらいのアイディアは出ている。極力リスクの高いものは避けて実施していきたい。須津地区は自然遺産、歴史遺産が多く渓谷もある。具体的にはサイクルステーションやマルシェなどを検討している。他地区の例として、松野地区ではコミュニティバスの金額を地区でアルミ缶回収で売却で300円を100円にしている。
元々は教育委員会の所管であった公民館が市長部局になったことでまちづくりセンターへ。富士市の職員が3名(2名正規1名臨時)常駐する。26あるまちづくりセンターの運営を直営でやるのかが議論となり、令和4年度からモデル地区で指定管理を行うことに。一般社団法人格を取ってもらって指定管理料を渡し、その中で職員や光熱費等も支払っていく。モデル地区は手上げ方式にて選定。
須津地区まちづくり協議会長より
須津地区は富士市の東に位置していて人口11,000人で世帯数4400。小中学校が1校づつ。中は19地区に分かれている。なぜ指定管理者に手を挙げたのか。
・コミュニティがくづれてきている
・ターニングポイントである
現状分析をした中で出てきた3つ課題
・まちづくり事業が前例踏襲型でマンネリ化している
・まちづくり活動に楽しさや満足感が感じられていない、新鮮さがない
・人間の個性化、都会化が進んでいるとことによって関係や繋がりがなくなってきた
自分の地域は自分達で作るため結論として指定管理者制度を進めることになる。指定管理者によってどういうまちづくりが行われるのか。
・須津には須津のまちづくり
・時代の流れ
・将来を想定 持続型
自分たちの課題は自分たちで解決する自己解決型まちづくりを目指した。行政に頼らないまち。意識づけから行動に移す。まちづくり活動は行動が全てである。
前提に須津地区をよくしたいという熱い思いがある。指定管理者への準備、一般社団法人設立、住民への説明の3つの動きを同時に進めていく。地区の人々の気持ちを確認するためにアンケート調査を実施。アンケート内容に自由記述欄や特殊免許についてなどこの地域の人々の個性を調査する項目もあって参考になった。このアンケートをもとに地区行政へ反映させた。コミュニティビジネスへの展開など成果の出る組織にするために事業局と事務局を分けた。またどんな事業でも必ず反省会を行なっている。
□本日のめぶき 「電車とみかん」

帰りの新幹線こだまは各駅停車。のんびりとした雰囲気と座席で食べるみかんにどことなく懐かしさを感じる。
前橋市議会議員 岡 正己



