2019年5月2日

わしも族。

「わしも族」という言葉がある。定年してやることがなくなった夫が、妻の行くところに「わしも行く」とついて行く。自分でやること、行くところが決められずに、妻の後を追うように同行する。仕事ばかりし過ぎて趣味が無い夫達のことらしい。もともと予定をしていなかった休日なので、たまには私も「わしも族」。群馬県桐生市に仕事で行く妻に同行した。小旅行気分で桐生を “まちあるき” した。私のまちあるきの定番といえば「旅先BARBER 」である。その土地の床屋さんに飛び込みで入り、髪を切ると同時に地元の人でしか知り合えない昔話を聞いたり情報取集を行う。駅前から歩きながら何件かリサーチ。外から見た感じや店主の雰囲気、置いてある漫画などで、通り過ぎる一瞬で見極める。良さそうなところもあったが、なんと無くもう少し歩く。もともと商店街であったであろう街並みに現役で回るバーバーサイン。アベ理容室と書いてあった。

この地で100年続く理容室であった。桐生出身の女優、篠原涼子さんのポスター(奥の方に見えるモノクロのポスター)と睨めっこしながらの散髪となった。ご主人で3代目ということで先先代は、福島の白川から桐生に流れ着いてきたということだ。なぜ桐生かというと、製糸産業が盛んであったため女の人の仕事が沢山あったからだという。昔はこの辺りも商店が立ち並んでいたらしい。桐生はとても趣がある。戦災が無かったため昔ながらの道が入り組んでいて建物も残っている。地元の人は不便だと思うかもしれないがこれは財産だ。
 
歩いてその街の歴史を感じることができる幸せ。桐生の情報通に連絡して、向かうスポットを決める。有鄰館で学生達によるファッションショーが行われるということで寄ってみた。わたしの出身校でもある文化服装学院の学生らによる団体で、J-CRAFTEDというらしい。桐生の織物を使ってショーを行っていた。地域産業とのコラボレーションで学生達もとてもやりがいがありそうだ。この光景も前橋では難しい。桐生のように独自の産業があるからこそできるコラボレーションだ。県外からも沢山来場しているようで賑わいがある。地元の産業と何かを結びつける。前橋市は様々な産業のバランスがいい。それらの産業と積極的に異業種、異文化、異世代のコミュニケーションができるはずである。その積極的なコミュニケーションが新しい価値を生む。

前橋市議会議員 岡 正己

過去の活動報告

最新記事

過去の活動報告

あかとねの日々の活動レポート

赤利根では、所属議員の活動や議会の情報について「赤利根ジャーナル」を通して皆様にお伝えしています。

お問い合わせ

お問い合わせは、下記からお願いします。

E-mail: info@akatone.net
Address: 〒371−8601 前橋市大手町二丁目12−1