2019年8月9日
シンボルは山。
浅間山噴火の報道があった。長野と群馬の境目で冬になると真っ白になるその姿は幼い頃から目に焼き付いている。活火山としてはとても有名で1783年の天明噴火は「天明の大飢饉」を起こした。山と一緒に暮らすということは危険と隣り合わせということもあるが、それによってもたらされる恩恵もある。予兆現象がない突然の噴火は不安を煽るが、過剰な反応は風評被害を生むこともあるため十分な情報収集をして備えていくことが求められる。
裾野は長し赤城山。群馬県の郷土かるた「上毛かるた」の「す」にそううたわれるように、赤城山は裾野が長く、なだらかに登っていくことで様々な変化を感じることができる。車外温度計はぐんぐん下がり、山頂にあるカルデラ湖「大沼」付近では10度以上低くなる。まさに天然の冷房だ。そんな赤城山がここ最近ざわついている。古民家を改修して民泊施設に、という動きもあるようで現地に伺った。
赤城山は前橋の眠っている価値の宝庫でもあるので掘れば掘るだけ面白い。それは歴史文化的な部分から生産地としての魅力まで数え上げればきりがない。しかしその事に気がついている前橋市民は意外と少ないのではないか。地方の課題の一つに発信力がある。何を誰に発信するのか。ブランディングという言葉が意識されてからどのくらい経つだろうか。効果測定も必要だが、行政には限界があるように思う。地域ブランディングこそ公民連携が求められてくるのではないか。各自の役割分担をしっかりと認識していくことも必要だ。群馬のシンボルは山だ。その山をどうやってブランディングにつなげていくか。
前橋市議会議員 岡 正己