前橋市立前橋高校の同窓会長となって半年が経とうとしている。この同窓会というのは、所謂クラスとか学年で開く卒業生が集まって懐かしさを共有する同窓会ではなくて、組織としての卒業生の集まりである。前橋市立前橋高校は９０年の歴史があるのでその９０年分の卒業生の組織ということになる。この存在がなかなか知られていない。私は同窓会長として少しでもこの組織の影響力を拡大したいと思っている。潜在的にいる会員をどのように集めていくのか。知恵が試される。同窓会の役員会の時に校舎横にある同窓会室の鍵を開けるのは私の仕事だ。役員によっては早く来る方もいるので役員会の時は余裕を持って同窓会室に行く。と言っても予定が詰まってギリギリになってしまうこともあるのだが。

同窓会室の鍵はとても癖がありなかなか開けられない。しかも今回は全く開かない。右に左に鍵を回し何度もトライした。１０分くらいの格闘の末ようやく鍵が開く。「MIWA 　S L６０A」という引き戸の扉。鍵を右に回すと鉄の棒が出て、長い長方形の上の部分を押すことで、したの四角から金具が出てきてドアをロックする。逆に左に回すと、下の方から鉄の棒が出て、長い長方形のしたの部分を押すことで、金具が引っ込み鍵が解除される（写真の状態はロック解除の状態）。今後のこともあるので仕組みを理解して、もう一度鍵を閉めてみる。そうすると今度は２０分間くらい開かない。仕組みがわかっているので、左に左にと回してみるが開かない。ポイントはこの写真の長い長方形の上の部分の傷だ。鍵は空いているのに、ロック解除のための鉄の棒が引っかかって開かなくなり、それを鍵が開いていないと勘違いしてまた回してしまっているようだ。なんとか開いたので、潤滑剤などでメンテナンスを施し今後はスムーズに開くようにした。合計で３０分近く時間を要してしまった。早めの行動が功を奏し役員会には間に合った。

私は基本的に、自転車か徒歩移動を心がけている。怪しい空模様ではあったが自転車で移動した。役員会が終わると案の定雨が降ってきた。雨の中の自転車は久しぶりだ。どんどん雨粒が大きくなり道路も濡れていく。車移動の方は雨によってそこまで行動が変わることはないと思うが、車がない交通弱者にとって、雨はとても大きな問題だ。重ねて一人一台の車社会は、そのまま公共交通の弱さに直結する。皆その立場にならないとわからないが、誰しも必ず自分で運転できなくなる時が来る。その時の行動範囲は人生の豊かさに比例してしまう。運転を前提にした考え方は徐々に改めていくべきだ。

前橋市議会議員　岡 正己