2020年1月19日

働き方改革は少子化対策。

日本青年会議所の年初の発信の場「京都会議」。50年ほどの歴史ある会議で、青年経済人と呼ばれる人達が日本中から集まってくる。この日の京都はダークスーツに比較的派手なネクタイの男性で溢れ返る。

会場はスーツの男性だらけ。最近は女性も増えてきたが圧倒的に男性が多い。中には小さい子供連れの姿が見られるなど変化もあった。時代とともに変化しているようだ。私はメインホールにてフォーラムに参加した。

■組織改革フォーラム「組織改革4.0」
2020年度、日本青年会議所は「組織改革」を重要施策に掲げて取り組んでいく。プロノイアグループ株式会社 代表取締役 ピョートル・フェリクス・グジバチ氏の講演。新しいビジネスの考え方として
・一見愚かなアイデア
・まずマネタイズしない
・新しい行動パターンを作る
・競争が激しい飽和市場に参入
・経験がない創立者
というのをあげていた。イノベーションはここから起こる。

■社会フォーラム「SDGs3.0」~人と企業が生み出す好循環~
なぜ個人や企業がSDGsを通して社会課題に取り組む必要があるのかを改めて問題提起することで、認識をアップデートし、好循環を生み出す人・企業になるためのきっかけとなるフォーラム。阪急阪神ホールディングス(株)代表取締役 角 和夫氏から持続可能なまちづくりに対する取り組みがどのように地域・企業に対し好循環を生み出したのか。四條畷市長 東修平氏からは、行政と民間企業がどのようにパートナーシップを構築し地域課題を解決しているのかをクロストークのような形で進行。東市長は28歳の時に市長になって民間出身の女性副市長を起用するなど様々な改革をしている。

■国家フォーラム「非常事態宣言」
国家経済の再興へ向けて、国の政策を理解し、持続可能な成長戦略を各地域で推進するためのフォーラム。基調講演は内閣府特命担当大臣 西村康稔氏による現在政府が取り組んでいる成長戦略とその先にある日本の未来のあるべき姿について。第2部では(株)ワーク・ライフバランス 代表取締役 小室淑恵氏も加わり、国家経済再興に向けた日本の課題とその解決策についてのパネルディスカッション。このフォーラムが一番ためになった。なぜ働き方改革が必要なのか。今年の新成人は20年前から40万人も減少している。少子化は深刻だ。

働き方改革に重要なのは睡眠だ。良い睡眠は仕事のパフォーマンスを上げる。人間の脳は集中できる時間が限られている。その時間を過ぎると著しくパフォーマンスが落ちる。そうするとミスが起こる。ミスをカバーするために時間がかかり集中できる時間を削る。つまり無駄な時間を仕事に費やすことになる。日本は管理職が男性に限られているため同じ発想しか出てこないという問題がある。しかも皆同じような年齢なので同じような問題も同時に起きる。親の介護だ。今現在、介護を理由に休職している男性が急増している。

組織として重要なのは、意思決定機関までの距離なるべく縮めることと、違う条件の人を揃えること。多様な人材で変化に対応することが求められている。専任の人しかできないこと、一部の人しか知らないことは企業にとっては命取りだ。

サカタ製作所という新潟の企業の例。男性の育休を推奨したことによって社員の第二子以降が増えたという実績を紹介していた。女性は出産直後ホルモンバランスがくずれ、産後鬱になりやすいため出産直後は寄り添うための育休が必要。それ以降も、例えば昼休憩にプラス20分するなどで一時帰宅し、その時間で妻の家事育児のサポートをしたり、お風呂に入れるなどの育児を男性が率先してすることで妻の休憩の時間が取れる。一緒にお昼ご飯を食べることで同じ時間を共有することもできる。自分のことを思い返してみると二人の子供の父親としてはとても耳が痛いものばかりであった。

働き方改革は少子化対策である。男性が育休を取りやすい環境を整えるために仕事の効率化を図り、育休が取れることで妻の育児負担が減り第二子以降の出産に対しての不安を減らす。育休を取る際には事前のパパ活なども忘れずに。行政主催のものは平日が多く参加できないものも多いので民間主催などで土日に実施するのも効果があるかもしれない。それこそ我々青年会議所のような団体が主催しても良い。

前橋市議会議員 岡 正己

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