2018年7月5日

金沢市議員派遣。

議員派遣3日目は金沢市へ。
視察内容は「議会改革」。

市民の代表である議員、その議員が集まる議会。
議会では様々なことが市民のために議論され決められていく。

しかし、そのシステムは果たして市民の為になっているのか。
全国で求められている議会改革である。

市議会といっても各地でそのシステムは違う。
ある一定のベースはあるが、細かいところは各地でカスタムされている。

早稲田大学マニフェスト研究所による議会改革ランキングというのもあり
関心度を高めている。

他の市議会のシステムを見ることで自分たちを見つめ直す。

金沢市議会は議会改革を行う上で必要な金沢市議会基本条例を制定した。

その為に議会基本条例制定特別委員会を設置し、1年8ヶ月間で計27回の委員会を開催して
調査を重ね条例案を作成し施工した。

その後、条例の運用規定を検討する議会基本条例運用規定検討委員会を設置。
8ヶ月かんで計12回の委員会を開催して条例の具体的な運用方法について調査・検討を行い
金沢市議会基本条例の解説及び各種条項の運用指針を策定。

平成22年9月から検討を始め平成25年4月1日より施工した。

金沢市議会基本条例の概要
・災害等の不測の事態が発生した場合の議会の役割について(12条)
・議会の議決すべき事件の積極的な拡大(16条)
・閉会中の文書質問の導入(19条)
・議長選出時の所信表明機会の場の設置(21条)
・通年議会の導入(22条)
・本会議における一問一答方式の導入(24条)
・市民との意見交換会の開催(29条)
・他の議会との交流及び連携、姉妹都市との交流の促進(34条)

前文及び全11章37条からなる。
内容をまとめたものを本日のブログの最後に記載しておく。

前橋との違いで特に私が感じた部分は、姉妹都市との積極的交流の部分だ。
金沢市はアメリカのバッファロー市をはじめ8つの都市と姉妹都市提携等を結んでいて
議員を積極的に派遣しているという。

前橋市もアメリカのバーミングハム市やイタリアのオルビエート市、アメリカのメシャーナ市と姉妹都市、友好都市提携を結んでいるが、議会としての積極的交流は感じられない。

金沢市は姉妹都市が8つもあり、積極的に交流しているという部分は前橋との違いを感じた。

海外の市と姉妹都市提携を結ぶメリットも、今の前橋にはあまり感じられないように思う。
積極的に交流することで我々議員の役割も増えるかもしれない。

□金沢市議会基本条例
(危機管理)第12条
災害等の不測の事態における議会の役割について
1、市長等に協力するとともに、議会がまとまって機能的に活動できる体制を整備。
2、議長は、災害等対策会議を開催すること。
3、市長等と連携するとともに、市民意見を把握し、市長等に提言や提案をする。

※何かあった時に議員、議会の役割を明確にすることでいざという時の俊敏な動きが可能になる。

(議決事件)第16条
市民に開かれた議論を行うため、議会の議決すべき事件を積極的に拡大するように努める。
議会の議決事件を拡大することで市長の権限でできることに議会が関与することによって、市民意見等をしの意思決定に反映させていこうとするもの。

※市長だけでも決定できることに積極的に議会が関与することで市民意見の反映ができる。

(議員の文章質問)第19条
文章により市長等に質問できる。
議会閉会中においても文章で質問することを可能にした。

※議会開催にかかわらず質問できるものとして機能させた。実際は通年議会となったため定例月議会と翌定月議会の間のみ機能する。

(会議の運営原則)第21条
議長の選出に当たって、所信表明の場を設けることができる。

※5名以上の推薦議員がいれば議長選出にあたり5分以内の所信表明ができる。

(通年議会)第22条
1年を通して会期とする通年議会とした。通年議会では、市長が議会を招集する時間がないと判断した時に行う専決処分がほとんどなくなり、市政の執行を常に議会が監視できるメリットがある。
通年議会においては、1定例会中に4回の定例月議会を開催している。なお、緊急を要する事件があるときは、定例会期中の休会中に開催する緊急議会や、定例会閉会中に開催する臨時会を開催している。

(一門一答方式)第24条
本議会での質問質疑で一括質問・一括答弁方式では、議論の論点及び争点がわかりにくいという意見があるため一問一答方式により行うことができることとした。

※質問者と答弁者が交互に発言することで何についての質問か答えかわかりやすくなる。

(広報広聴の充実)
具体的な広報広聴の充実について3項目定めた。
1、様々な広報手段(広報誌「議会だより」やホームページ等)で議会活動に関する情報を公開及び発信する。
2、議会活動の内容を報告し、市民意見等を聴取し、それらを姿勢に反映するために意見交換会を開催する。
3、広報広聴について、常に検証し、充実に努める

※各委員会ごとにテーマを設けて市民と意見交換会を開催している。

(他の地方公共団体等との交流及び連携の推進)
新幹線の開通などによる、ストロー現象の懸念や公益観光などの課題に対応するとともに、
分権時代にふさわしい議会の在り方について調査研究を行うため、他の地方公共団体との交流及び連携を推進することとした。
また。海外の8つの都市と姉妹都市提携を結んで、議会としても交流を推進している。

前橋市議会 議員 岡 正己

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