2018年7月4日

富山市議員派遣

議員派遣2日目は富山市に。

富山市は「環境未来都市」に選定されている。
ここにつきる。

それは市の方向性そのものだった。
環境モデル都市とは「環境未来都市」構想の基盤を支える低炭素都市。
環境未来都市とは環境、社会、経済の三側面に優れた、より高いレベルの持続可能な都市。

現在23都市ある環境モデル都市の中から、厳選された11都市が環境未来都市となっている。
この環境に対しての考え方がまちづくりに繋がっている。

テーマは持続可能であるということ。
今回は様々実行されている取り組みの中から2つを取り上げた。

自転車市民共同利用システム「アヴィレ」の視察。
もはや観光地では当たり前のシェアサイクルだ。
「アヴィレ」のポイントは民設民営だということ。
現在は23ステーション、255台で運営している。

自転車及び駐輪場設備等の初期投資を
環境省の「環境保全型地域づくり推進支援事業補助金」と
「内閣府地域活性化・経済危機対策臨時交付金」を活用することで、
富山市としての出費は150万円ということに驚いた。

補助金などの活用の仕方もとてもうまい。
この辺りもまちのビジョンがはっきりしているからだ。持続可能であるということ。

富山市は「お団子と串の都市構造」というコンパクトなまちづくりを実践している。
鉄軌道をはじめとする公共交通を活性化させ、その沿線に居住、商業、業務、
文化等の都市の諸機能を集積させることにより、公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくりだ。

つまり徒歩圏の中に集積された拠点がお団子、それらを繋ぐ公共交通が串というわけだ。

民設民営の仕組みは利用料とサイクルポートの企業広告。
収入はほぼ企業広告で、2週間単位で広告をチェンジするという。

そのサイクルポートを置くために「自転車通行環境整備モデル地区」を推進したり、
富山市自転車利用環境警備計画などを策定したりする部分が行政の役割となっている。

また、各ステーションには防犯カメラが設置されており、防犯機能も充実させている。
ぬかりない。

富山市で行われる学会とコラボレーションして、統一したデザインで広告と会場を繋いだり、
大学とコラボレーションして、住民票が富山市にある学生には1年間の利用補助を行っていたり、できることをは確実にやり、協力者は全て巻き込んでいるという印象だ。

地方の大学ではよくあることだが、住民票を移動しない学生もいるので実際の人口とズレが起きる。補助を受ける為に住民票を移動する学生が増えれば、数字上の人口も増となる訳だ。


もちろん借りるシステムのストレスは無い。ピッとやるだけでロックが外れる。


ポートには各ポートの情報が集まっている。
アプリで自転車の空き状況を確認することももちろん可能。ここもぬかりない。

保険は自転車自体が加入しているので利用者は心配しなくていい。

1台あたり8万円と少々高額な自転車だが、その代わり20年もつ耐久性がある。
このあたりも持続可能という根本が活きているのか。

このシェアサイクルによって約9パーセントが自動車から自転車に移行している
というデータが出ているという。

しかも放置自転車の数がかなり減ったということも大きい。
とにかくいい刺激を受けた。民設民営の仕組みで持続可能を生む。
まさに AMAZING TOYAMAである。

2つ目は、富山市セーフ&環境スマートモデル街区整備事業だ。
公民館の上にある太陽光パネルで蓄電された電力をいざという時にこの街区でまかなったり、
災害対策機能を備えた公園が整備されていたり。住宅に関しては太陽電池、リチウムイオン蓄電池、家庭用燃料電池の全戸3つを搭載している。

ネット・ゼロ・エネルギー・タウン(ZET)という
住宅街区全体の年間での一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロ
または概ねゼロとなる街の実現を目指すということ。

つまり作られる電力と使われた電力が大体同じになるということ。

ここでも持続可能がテーマだ。

豊田公民館、地区センター、図書館分館。

天窓のように見えるが実は太陽光を屈折させてここまで運んできている。
明るさは全てオートメーション化されていている。

図書館の中の空気清浄機も植物の力を活用。

公園にある蓄電池。これがいざという時に機能する。

大和ハウスさんとのPPP(官民連携)により整備されている。

今後の住宅売れ行きは未知数だが、ネット・ゼロ・エネルギー・タウンというものに
果敢に取り組んでいる。まさに AMAZING TOYAMAである。

前橋市議会 議員 岡 正己

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