2018年11月23日
フリンジ。
ボージョレヌボー解禁。
〇〇解禁というものに人々はそんなに踊らされなくなってきたようだ。
昔は皆こぞって解禁のその日を待っていた。この変化は何か。
広告の変化もあると思うが一番はメディアである。
TVの時代からWEBに移行している。
これは様々な多様性を生むということだ。ブームやメインストリームというものが存在しなくなり、それぞれ細かい線に分類されていく。
この流れが、東京だけでなく地方の時代になることを期待している。
地方のローカルメディアもとても面白いものもたくさんある。
むしろ誰もが知っているものよりも知っている人だけが知っているものの方が価値がある。
メインストリームの対義語はフリンジストリームだという。
フリンジの一つ一つがしっかりと個性を出すことで全体として輝けるのだと思う。
ローカルメディアで取り上げられたものがそのままTVなどで取り上げられている。
つまりTVはもはやWEBの漏斗に過ぎない。
芸能人という限られた人が出るという部分は特別な気もするが、そんな芸能人たちも自らSNSなどで発信することで独自のメディアになっている。
北関東三県は特別で東京からの電波圏に入っている。東京と同じTV番組が観れる。いや、観えてしまう。
このことにより東京の大きな商圏エリアに入れられてしまってアイデンティティを失う。
住んでいるのは田舎なのにTVCMなどで東京のクリエイティブに接する。東京に憧れて当たり前だ。
このことは、我々北関東三県が魅力度ランキングで定位置にどっしり構えている理由の一つだと思う。
自分たちの地域に誇りが持てない。ゴールデンタイムには全国のニュースしか流れず、地元で誰が、何が起きているかも知らず東京に憧れを持つ。
終いには「東京と同じ番組が観れているのだよ」や「どこかの地方に行ったら笑っていいとも!が夜中にやってた」なんて自分たちの自身のことも知らずにそんなことを自慢したりする。
我々世代は恵まれている。TVでやっていることが全てだ、なんて思う必要もなく、自分の探究心があれば何処へでも行ける。
今こそ地方は立ち上がらなくてはならない。一本一本のフリンジとしてしっかりと存在を示すために。
そのためには独自性が必要不可欠である。どこにでもあるものではダメだ。どこにもない、ここにしかない「個々」だ。
それはめぶくという前橋のビジョンにも当てはまることだ。
WEBを上手く使いめぶく、ここに求められているものはこれだ。
前橋市議会 議員 岡 正己