午前中に視察の報告書に取り掛かり、午後からはゆっくり休日に。と思っていたら様々な予定が入ってきて結局忙しくなってしまった。高崎でZINE（マガジンのZINEで小冊子のこと）のイベントがあるので電車にて出かける。何でもかんでも車を使うことは便利だが、何の発見もない。歩くと色々な発見がある。いや、歩かなければ発見はない。

前橋駅前のケヤキ並木通りは、シルバートピア道路となっている。シルバートピア道路とは、お年寄りや身体に障害のある方々が生き生きと生活できる街づくりの一環として、歩道の構造改築、歩道環境の整備を総合的に行い、安全で利用しやすい歩道空間と、歩行者に安らぎを提供する道路のことらしい。

群馬県のマスコット初代ぐんまちゃん、前橋市のマスコットふーちゃん、どちらももはや懐かしい。ゆるキャラグランプリにより有名になった今のぐんまちゃんは２代目だ。そんな細かいことはと思う方もいるかもしれないが、我々が小さい頃のぐんまちゃんは４足歩行であった。前橋市は豚肉の生産が盛んである。それを全国にPRするために前橋のゆるキャラに「ころとん」がいる。何とも愛らしい子豚のキャラクターである。

正直言ってゆるキャラは下火だ。全国各地に飽和してしまったゆるキャラは、もはやゆるいだけではダメかもしれない。中には特徴的で人気が出ているものもいるかもしれないが、ゆるキャラで地方をPRというのは残念ながら２０１０年代の流行りであってもはや過去のものである。これからは２０２０年代を考えていかなくてはならない。

前橋駅にて。前橋駅のゆるキャラ、「マエキちゃん」を発見。恥ずかしながら初めて認識した。今のうちに全国各地に散らばっているゆるキャラを保管しておく必要もあるかもしれない。後々重要な資料になるとか、ならないとか。とにかくブームというのは面白い。過ぎていくときは一瞬だが、あとあと懐かしくなったり、その価値が再認識されたりする。ここで重要なのはその価値を自分自身でしっかりと確認しておくことだ。それが時代に流されない感性を生む。

本日の目的地。高崎カルチャーミックス拠点、SNARKだ。SNARK とは群馬と東京を拠点に活動する建築設計事務所である。

とある。ここの３階のイベントスペースでZINEのイベントZINPHONYが本日の目的地。手作りの小冊子が並び、お客さんもたくさん来ていた。高崎独自のものや、群馬らしいものなど様々出会うことが出来る。これはインターネットではなかなか難しい。何と言うか、行かなければ触れ合うことができない“生の情報”と言うものに魅力を感じる。これからの地方都市はわざわざ選ばれなくてはならない。場所にしても、モノにしても、コトにしても、人にしても目的になることが重要である。では、目的を作るにはどうすれば良いか。それにはストーリーが必要だと私は思う。その時ストーリーを語るのは誰か。その土地に住むあなた自身であることは間違いない。

前橋市議会　議員　岡 正己