2021年7月13日

社会教育と若者。

令和3年度第1回前橋市総合教育会議が行われるということで傍聴に。

タイトルは「高校生や若者の力を活かす前橋モデルの構築〜前橋市の社会教育の現状とこれから〜」。

学校の教育課程として行われる教育活動を除いて、主として青少年及び青年に対して行われる組織的な教育活動を社会教育という。今回の会議のサブタイトルから紐解くと、前橋市の社会教育のこれからを考えていく中で、高校生や若者の力を活かすことが前橋モデルということになる。これは、社会教育に関して、教育委員会への助言をするために設置された前橋社会教育委員会議が、異世代間協働まちづくりの視点から2021年に提言されたものである。

理想は分かる。課題はそれらをどうやって地域社会に実装させていくかである。ターゲットが単純に若者となっている点も引っかかる。資料には、若者のことを「地域課題の解決に向けて活動する意欲と能力を備えた存在」とあった。

本当にそうだろうか。荷が重すぎるのではないか。我々大人側から見て都合よく解釈されている気がしてならない。大人に解決できない課題を若者に押し付ける、我々大人が作り上げた理想を押し付けているとも感じた。まずなぜこの会議に若者がいないのか。さまざまな疑問符が残る会議だった。

そもそも地域活動と若者は分断されていて当たり前だ。小学校までは育成会などで関わる機会も多いが中学校、高校と成長していくに連れてその機会は極端に減る。そもそも若者に参加してほしいならまず楽しくないと。

ペーパー上の理想が繰り広げられる中で公民館への期待というものがあった。地域の活動と若者のコーディネート機能を公民館が果たしながら地域と若者、相互の学びを促進させるというものだった。このような取り組みの成功事例は全国にかなりある。本気になればすぐにでも取りかかれる。

各教育委員からも参考になる意見が出ていた。地域の中で親でもない第三者に認められることで自己肯定感が高まる。子どものなぜ?なんで?に付き合う大人が必要だ。それらはすぐに答えが出るものばかりではない。ある程度長い時間をかけて付き合っていくことも求められていくのではないか。

様々な人たちを巻き込む力と実技によって主体性が生まれてくる。発想から運営まで若者が関わって決めていくことで本当に必要で面白いと思うものになる。その中で、ビジネス的なものや地域通貨など楽しみながら学ぶことで地域との接点ができてくる。面白いものが世の中を変える。

高校生がコマになっていてはダメだ。行政はチャレンジを挑まれる側、前橋の子供達の主体性を導いていくために、まずは我々の当たり前を疑わなければならない。

□本日のめぶき 「リバースメンターシップ」
(台湾の場合)リバースメンターシップとは、内閣の大臣たちが35歳以下のソーシャルイノベーターを、リバースメンターに任命する制度のこと。リバースメンターが大臣に新しい方向へと導く一方で、大臣たちは若い人たちに政府がどういう仕事をするのかを教える。是非日本にも取り入れていただきたい。いや、取り入れるべきだ。

前橋市議会議員 岡 正己

 

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