2023年12月8日

無賃でGO!

(前橋市議会議員 岡 正己)
令和5年第4回定例会 総括質問2日目。15時10分から23分間の総括質問を行いました。質問内容の抜粋したものを載せておきます。

令和5年第4回定例会 赤利根:岡 総括質問 23分間
1 交通政策について
(1) 
公共交通の在り方
2020年代は自動運転の時代になると言われていますが、いつの時代でも自分の足、つまり歩いて暮らせるということが最も重要です。これには交通政策だけではなく都市計画も含めて考えていかなければなりませんが、自分の足で行ける範囲に何があるのか、公共交通を使うことでその範囲がどこまで広がるのかを意識しておく必要があります。いずれは誰しもマイカー移動ができなくなる時がきます。

持続可能な公共交通を考えたときに、まず主軸として鉄道やバスなどの大量輸送サービスがあり、それを補完するものとしてタクシーやシェアサイクルなどがあるというように全体で捉えていくことが必要になります。本市の取り組みにマイタク制度があります。ドアツードアで便利なタクシーの利用を補助するマイタク制度は、歩行困難な方々にとって必要なのはいうまでもありませんが、バス停まで歩ける方が歩かなくなってしまうことも考えられ、マイタクの利用が増えれば増えるほど本市の負担は増えます。反対にバスの利用が増えれば増えるほど本市の負担は減ります。マイタクが高齢者をバス利用から遠ざける可能性もあるというのは考えておかなければなりません。本市では上毛電鉄やバス、タクシー、シェアサイクルなど、各交通手段に対して様々な側面から補助を行っています。公共交通を維持していくことは市民の快適な生活のために必要ですが、このままでは年々市の負担額が増え続ける一方です。そこで、これからの前橋市の公共交通のあり方について、考えを伺います。

 (答弁者 未来創造部長)ご指摘のとおり、いろいろな課題がある中で、すべての交通サービスを現状のまま維持していくことは今後難しくなってくると考えております。様々な交通モードを体系的にとらえる必要があり、市民の方にはそれぞれを用途に合わせて組み合わせて利用いただくことが重要となってきます。 前橋市では主要な駅を交通結節点として様々な交通モードを乗り換えられる交通ネットワークの整備に取り組んでおり、更にはGunMaaSを通して、すべての交通モードをシームレスに利用しやすい環境づくりを官民連携で推進し、持続可能な公共交通体系を構築していきたいと考えております。

 (2) 利用促進
私もマイナンバーカードを紐付けて登録しましたが決済や予約ができるGnuMaaSの可能性は非常に大きく感じています。またそこからさまざまなログを取ることで今後の政策にも活かせていけそうです。先月、宇都宮で開催された中核市サミットの基調講演で1時間で1万人が移動する場合、歩きは1車線、バスは2車線、車は13車線、では飛行機はというと38レーン必要というデータがあるとの話を聞きました。未来の公共交通はドローンなど飛行機の選択肢も入ると考えていましたが、乗降空間も一緒に考えないといけないとなると、まだまだ主軸となるのはバス及び鉄道です。そこで前橋市においてバス及び鉄道を今後も維持していくための利用促進について伺います。

 (答弁者 未来創造部長)
 まずはモビリティマネジメントとして、前橋の交通に関する情報を広く提供するウェブサイト「前橋交通ポータル」の運用を行っております。公共交通を身近に感じてもらうことや、乗換抵抗をなくし様々なモードを使いこなすための情報発信を行っています。また、実際の利用へ促すための施策といたしまして、GunMaaS上で市民認証をされた方が鉄道やバスに割引運賃で乗ることができるチケット販売を行っています。更に、若いうちから公共交通に慣れ親しみ、将来に亘って公共交通利用を習慣化していただくためのきっかけづくりとして、「若者運賃無料の日」の実施も検討しております。今後も、公共交通の利用促進のために、様々な施策に取り組んでまいりたいと考えております。

  (3) 若者運賃無料の日 
若いうちから公共交通を利用してもらうきっかけとして、「若者運賃無料の日」を実施し、公共交通の良さを知ってもらうという取り組みは、今後の公共交通の利用者増に向けた施策として良い取り組みだと考えます。 しかし、どんなに良い取り組みでも知られなければ、使われなければ意味がありません。この取り組みをより効果的なものとするためにも、今後のPR活動が非常に重要になってきます。そこで「若者運賃無料の日」の概要と今後のPR活動について当局の考えを伺います。

 (答弁者 未来創造部長)
 「若者運賃無料の日」についてですが、前橋市に住民登録がある15歳から22歳までの約1万8千人の方を対象に来年1月6日から3月末までの土日祝日30日間、市内に乗り入れている路線バス、デマンドバス及び上毛電気鉄道の運賃が無料となるものです。利用方法は、GunMaaS上でマイナンバーカードの連携を事前に行い、公共交通機関利用時にGunMaaSの「若者運賃無料の日」のチケット画面を提示してもらうことを予定しており、GunMaaSの利用拡大・普及にも資するものと考えております。
 また、PR活動ですが、若年世代への周知が重要になるという観点から、交通ポータルサイトやLINE等のSNSの活用、はたちのつどい実行委員会と連携し、式典当日のブース出展をおこなうなど積極的に周知することで、多くの若者に公共交通のメリットを実感してもらえる事業にしたいと考えております。 この若者運賃無料の期間終了後も、GunMaaSによる公共交通利用を継続していただくよう、交通ポータルサイト等を通じ、各種イベント情報や割引情報など、賢い公共交通の使い方を発信していきたいと考えております。

 岡コメント:本当にとても良い取り組みだと思いますが、勿体無いなと感じるのはこの「若者運賃無料の日」というネーミングです。「〇〇の日」ということだとその日1日のような印象を与えますが、この取り組みは30日間もあるのです。そう考えると、フリーパスのような名称の方が馴染みがあるのかなと思います。友達に教える時など口コミでは伝えやすさは特に重要です。遊園地のフリーパスのように15歳〜22歳まで乗り放題だと考えると、若者乗り放題のフリーパス略して「わかのり」や青春18切符を思わせる「青春フリーパス」や、無料というところに焦点を当てて「無賃でG O!」などとにかく若者に刺さって友達との会話の中に出てくる、出したくなるようなものだとより良いのではと思います。是非たくさんの利用を促進するようなネーミングなどもご検討いただきたいと思います。

前橋市の公共交通は、若い世代からGunmaaSに集約していくことで高齢者になった時にはマイタクの割引が受けられるようになるなどシームレスになります。また、現在はマイタク一択の方がGunmaaSで経路検索した時にその他交通期間の選択肢を示せることも大きいです。めぶくポイントなどと連動することでマイタク以外、例えばバス停まで歩くを選択した場合にはそれに応じてめぶくポイントなどが付与される仕組みがあれば、市民の健康促進と財源縮減が同時にできます。

2 めぶくアプリについて
(1) 
めぶくアプリとめぶくID
めぶくPay開始に伴い、めぶくアプリがリニューアルされますが、めぶくIDの取得促進にはめぶくPay以外のサービスの充実が必要と考えます。私は現在めぶく仮IDですがその画面には、めぶくI Dを取得すると以下のサービスを使うことができますとして、医療サービス、ヘルスケアサービス、金融サービス、教育サービス、交通サービス使えるサービスは順次対応と書いてあります。このメニューにあるように様々なサービスがめぶくポイントなどに加算されることでめぶくpayの利用が促されるのだと思います。またPayPayなどの大手と肩を並べるにはかなりのインセンティブが必要になってきます。ポイントを付与し続けるというのは多くの費用がかかり非現実的です。市民生活と密着しためぶくポイントがつくことが、めぶくアプリ、めぶくPayのメリットになると考えます。そこで現状、めぶくアプリにはどのような機能があるのか、また、今後充実する予定はあるのか伺います。併せて、めぶくIDの登録には時間や手間がかかり大変という話を本当によく聞きますが、今後改善されるのか伺います。

 (答弁者 未来創造部長)
めぶくアプリの機能についてでございます。現在、めぶくアプリ上では、昨年度開催された「まえばしBOOK FES」で活用実績のある、文化・地域活動等のイベント利用を想定したポイントシステム(JOIN)と、サポートを必要とする市民とサポートしたい市民をマッチングする「助け合い掲示板」が利用できるようになっているほか、興味のある分野や地区に合わせた情報をお知らせするサービス「グッドグロウまえばし」と連携しております。また、サービス利用者本人の意思により、連携を選択・解除できる仕組み「オプトイン」の機能が実装されており、まえばし暮らしテック推進事業で構築された他のサービスとデータ連携することができるようになっております。今後につきましては、今月20日からめぶくPayの機能が追加されるほか、今年度デジ田交付金事業で構築している市民参加型コミュニティプラットフォーム「めぶくファーム」の機能も搭載する予定であり、複数のサービスがめぶくアプリ一つで便利に使っていただけるよう、機能強化を図って参りたいと考えております。なお、めぶくIDの発行については、電子証明書の発行における本人確認等に一定の時間がかかるため、手間のかかる手続きとなっておりますが、12月中旬頃から一部の確認作業を自動化できるよう改善しており、発行時間は短縮できると見込んでおります。

  (2) めぶく仮ID
めぶくPayでは、めぶくIDでの登録と、マイナンバーカードによる簡易登録があるとのことですが、昨年ブックフェスで利用しためぶく仮IDはどのような建付けで、今後どのように活用されるものか伺います。

 (答弁者 未来創造部長)
 めぶく仮IDについてでございます。めぶく仮IDは、メールアドレスのみで簡単に登録できるもので、マイナンバーカードを持たない人や、マイナンバーカードの署名用電子証明書が発行されない15歳未満の方もアプリを利用できるよう用意したものであり、利用範囲は限られたものとなりますが、まえばしブックフェスのように、市内外の様々な方が参加するイベントにおいては、即時発行できるIDとして活用価値は高いと考えております。また、今年度、デジ田交付金TYPE3事業である「共助のまちづくり事業」における市民参加型コミュニティプラットフォーム「めぶくファーム」においても、めぶくIDだけでなく、めぶく仮IDでのログインも可能とし、幅広い年代の方に利用していただけるものとする予定です。


岡コメント:めぶくIDと、めぶく仮I Dは、全く別のものという印象を受けます。この仮という言葉が本IDに誘導させたいという気持ちはわかりますが、かなりわかりずらく感じてしまいます。ログイン画面で15歳未満の方とマイナンバーを持たない方はこちらにのような最初に二又に分ける誘導が必要に感じました。迷ってしまい、つまづいてしまう時間はめぶくIDへの障害だと捉えることもできます。またこのIDという言葉が身分証明書のような印象で例え仮となっていても取得を少し遠ざけているように感じます。前橋のファンのための会員証くらいの説明がいいように思います。入り口をスムーズにする、もしくはめぶく仮IDの名称を「めぶくJoinなどにしたりするなどできることを明確化することでよりわかりやすくなると思います。

 3中心市街地について
  (1) 事業継承
近年、中心市街地では、多くの店舗の開業によりまちなかに賑わいが増す一方、店主の高齢化等により惜しまれながら廃業していく店舗も見られます。最終日に行列となって皆閉店を惜しんでいますが、そこに至るまでにできることがあるのではないかと感じています。事業承継などにより空き店舗にならないような対策を講じる必要があると考えますが、当局の見解を伺います。

 (答弁者 産業経済部長)まちなかの店舗等の事業承継支援といたしまして、現在、前橋市まちなか既存店支援補助金のメニューのひとつとして、事業承継を機会に行う改修工事や備品購入にかかる費用の2分の1を、上限額100万円で補助しており、今年度はこれまでに2件の利用実績があります。一方で、空き店舗をつくらないためには、既存の補助制度のようなハード面に対する支援だけではなく、店舗の実情に応じたヒアリングを行いながら、後継者を募集する広告宣伝を行うなど、ソフト面についても支援をしていく必要があると考えております。引き続き情報収集を行いながら、事業承継に対する有効な支援策を講じていきたいと考えています。

 岡コメント:お店を承継させる側のメリットがあるといいのではないかと感じています。現状は、後継者がいない店舗は限界まで営業して、ある日突然閉店となっています。備品や内装、看板までまだまだ使える価値があり、引き継げる可能性があります。引き継ぎたい人と引き継がせたい人とのマッチングが必要になります。現在のまちなかでも対象になるところはそこまで多くないと感じていますのでヒアリングを実施して実情の把握をよろしくお願いします。 また、お店ごと引き継げなくても「あの店のあのメニュー」だけ引き継ぐことも意味があることだと思います。現に閉店してしまったお店の人気メニューを引き継いだお店がありますが当時のお客さんが足を運び懐かしみながら食べている姿を目にしました。チェーン店にはない個人店の良さをまちなか全体で保存することも魅力のひとつではないかと思います。

   (2) イベント
新型コロナウイルスの規制緩和等により中央イベント広場では様々なイベントが開催されており、週末には多くの人で賑わっています。10年以上まちなかで活動していますが、この賑わいは明らかに今までと違うと感じています。一方前橋テルサの閉館や千代田町中心拠点地区再開発による中央イベント広場の閉鎖によりイベント等を開催できる会場が減っていくと思われますが、その代替地やigooを活用した情報発信等の対応方針について見解を伺いたい。

 (答弁者 産業経済部長)
いわゆるまちなかでイベントなどを開催できる場所といたしましては、中心商店街の道路上や広瀬川湖畔緑地、民間が所有している広場、公開空地などがその候補地になると考えています。また、まちなかでのイベント情報サイトである「igoo」につきましては、昨年同時期と比べ、約24%アクセス数が増えておりますので、今後、イベント会場が先ほど申し上げた候補地に分散したとしても、イベント情報を一元的に発信できる有効な情報発信手段として、さらなる活用を図っていきたいと考えています。

 岡コメント:イベントの数が増えているという要因ももちろんあると思いますがIgooのインスタグラムの効果もあったのではないかと考えています。前年比24%もアクセスが増加しているということを考えるとさらに様々な情報を集約することで利便性が向上すると感じます。例えば駐車場情報、GunmaaSへの誘導、民間施設の紹介、施設の予約など、機能の充実も検討していただきたいです。さらにアクセス数が増えればページ自体のバナー広告などの可能性も出てきます。 また、演劇関係の方々からはまちなかに劇場がないと言われています。小劇場やライブハウスなどが充実していると市民の表現の場としてまちなか全体が舞台になります。中央イベント広場の代わりとまではいかなくても、まちなかの立体駐車場の屋上なども可能性があります。また、Igooに載っているイベントに参加するとめぶくアプリのjoin溜まるというのは直ぐにでもできると思います。リピーターをつくるきっかけになり、各イベントの横のつながりを生むことにもなり、前橋市外の方々や15歳未満の方々とまちなかのイベントとめぶくアプリの結節点にもなります。Igooがまちなかへの渦の中心になることもできると思っています。期待しています。


□総括質問一覧
堤 波志芽
1 公園について
2 農業政策について
3 教育環境について
4 都市間交流について
5 交通安全対策について
6 企業動向について
7 地域の諸課題について

小曽根 英明
1 スポーツ振興について
2 出産子育て支援について
3 まちづくりについて
岡田 修一
1 通学路の安全対策について
2 歯と口腔の健康について
3 2024問題と働き方改革について
4 2025問題及び2040問題と人生100年時代について
5 みずき中地区の諸課題について
角田 修一
1 前橋版電子地域通貨めぶくPayについて
2 前橋市児童文化センターへの企業や団体からの寄附について
3 水銀灯からのLED化について
4 消防力の維持向上について
5 空き家対策について
6 地域の諸課題について
長谷川 薫
1 前橋市DX推進計画の問題点について
2 まえばし暮らしテック推進事業の問題点について
3 電子地域通貨めぶくPayの問題点について
高橋 照代
1 COPD重症化予防の推進について
2 肺炎予防対策について
3 学びの保障の取組について
4 3Rの推進について
近藤 登
1 ザゼンソウの保護について
2 有害鳥獣の被害対策について
3 電気自動車の充電設備整備について
入澤 繭子
1 学校教育について
2 道の駅まえばし赤城について
3 子育て支援について
岡 正己
1 交通政策について
2 めぶくアプリについて
3 中心市街地について
中林 章
1 農業行政について
2 産業経済行政について
3 前橋南部の課題について
佐藤 祥平
1 まえばし医療センターについて
2 歴史的建造物の保全支援について
3 広告収入について
4 消防同意事務について
5 通信指令設備の維持管理について
6 地域の諸課題について

□本日のめぶき「BARBEER2030.12.08 am8:00 」

【BARBEER】
Bar LiquorsとBARBER HIRAYAMAとのコラボビアグラスです。
BARもBARBERも共に社交場。そんな社交場に似合うグラスがデザインテーマです。アルファベットの中にオーセンティックなBARBERを思わせる理容アイテムを、これまたオーセンティックな黄土色で表現することでセンターのbarberpoleに注目が集まります。ビールを注げば、泡によって見るたびにその表情を変化させてくれます。

上へ上へと登っていくbarberpoleは永遠の象徴です。この“BAEBEER”に注ぎ注がれ宴を続けていると、まるで凛とした社交場にセッティングされたような気分になります(本人談)。

グラスのサイズは、酒場や町中華の瓶ビールと相性抜群のいつもの6オンス(170mL)。

□Designed by 清水将司(gaimgraphics)
グラフィックデザイナー、イラストレーター。栃木県在住。ファッションブランドやアウトドアブランド、カルチャー、パッケージデザイン、エディトリアルデザイン、WEBデザインなど様々な場面でデザイン、アートディレクションを行う。2012年より活動の拠点を東京から栃木県栃木市に移し現在は、地元の店舗やブランド立ち上げのお手伝いや地域イベントのディレクション、まちづくりのプロジェクトにも関わるなど、何でも屋と化してます。
Instagram : shimizu_masashi
Web : www.gaim-graphics.com

□BARBER HIRAYAMA
栃木県那須町GOOD NEWS内の日曜日のみオープンするBARBER SHOP。映画のワンシーンの様な1920年代のアンティークバーバーチェアをはじめ、シェービングカップ、髭皿など、古き良き時代を感じながらバーバー文化を再構築、再発見することをテーマにしている。店主平山はハサミとともに20数ヵ国旅をしたのち渡加、帰国後、理容室と美容室を2刀流で営んでいる。

前橋市議会議員 岡 正己

過去の活動報告

過去の活動報告

あかとねの日々の活動レポート

赤利根では、所属議員の活動や議会の情報について「赤利根ジャーナル」を通して皆様にお伝えしています。

お問い合わせ

お問い合わせは、下記からお願いします。

E-mail: info@akatone.net
Address: 〒371−8601 前橋市大手町二丁目12−1