2020年7月29日

繋がっている感覚。

緑の丘。岡(丘)だけにいつも気になってついつい写真を撮ってしまう。しっかりと根付いてきて緑が活きいきしてきたSHIROIYA HOTEL。我々にとっては憂鬱な雨も植物にとっては恵の雨となっている様だ。

5月の臨時休校中に前橋市内全小学校を対象にしたラジオ番組「チャイムだョ!〜起立・注目・礼〜」の事業報告のため48校全ての校長先生にお礼と事業内容のヒアリングのため連絡をする。自分の担当校は数が多いので打ち合わせと打ち合わせの間やちょっとした時間を利用してとにかく電話をかけまくる。スマホの充電もしっぱなしでスピーカーホンにしてキーボードでメモを取りながら、とにかく電話をかけまくる。メールで済ませるということもできたがここはお礼の意味もあるので電話にてこちらの気持ちを伝えることにした。

100%良い事業であったという返事が聞けたのでとても安心した。少なからず課題もいただけたことも良かった。今後に生かしていくことができる。

ラジオ番組「チャイムだョ!〜起立・注目・礼〜」事業報告

□番組放送に至る経緯
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため前橋市の小中学校は一斉休校となった。初めての経験により生徒児童、保護者、地域へと様々な影響が及ぶなか、休校となったことにより学習面や生活面など様々な問題が生じてきた。前橋市議会議員の一人(入沢繭子議員)が保護者対象(約250人)に行ったアンケートの中に、「学校に行けないので先生や友達と繋がっている感覚が無い」というものがあった。アンケートから様々な問題が上がるなか、この「繋がっている感覚」ということであればラジオという公共的に放送できるものを使い、我々前橋青年会議所がラジオでチャイム音を定時で流す番組を提供することで解決ができるかもしれないと起案した。中学生よりも小学生の方が精神面での課題があるということで対象を小学生に絞った。

放送準備①
ただチャイム音を流すだけよりも校長先生のお話がきけるとより良いものになる。特に新一年生は校長先生の顔もよく覚えていないかもしれない。前橋市内の小学校48校を放送するためには1日3回放送して16日間かかる。前橋市のコミュニティラジオ局、まえばしC I T Yエフエムでは市内小中学校の学校紹介番組を放送している。その関係もあり全学校の校歌のピアノ伴奏の音源データがある。その校歌の伴奏に合わせて校長先生のお話が聞こえれば学校の雰囲気を思い出して皆で繋がっている感覚を味わってもらえると考えた。まえばしCITYエフエムに相談に行き、事業内容を伝えると全面的に協力してくれるとう返答がいただけた。問題は価格である。ラジオ番組を買うと5分あたり時間帯にもよるが12,000〜20,000円という定価になる。前橋市内全校放送しようとすると48校なので単純に計算しても(12,000円×48)576,000円という金額になる。これに収録費、編集費と載っていけばかなりの金額になってしまう。交渉の末、我々前橋青年会議所としても事前アポイントや番組制作のできることをするという形で破格にて対応してもらえることになった。SNSなどの拡散用の画像データなどのデザインなどのまとめてお願いできたこともよかった。短い時間で拡散するには必要不可欠だと考えていた。

放送準備②
休校期間中の平日全16日で48校を全て放送するためには5月8日から放送しなければならない。そのためには遅くても収録を前日の7日に行う必要がある。しかもその前日2日〜6日まではゴールデンウィークとなっているために勝負は4月30日と5月1日の2日間で内容を固めて前橋市教育委員会に説明して各学校長宛にメールで流してもらう必要があった。5月1日に企画書をメール配信してもらうと同時に初日放送の3校には直接電話して主旨を説明した。その後各学校長に委員会メンバーで手分けして連絡を入れた。チャイム音というのが学校を思い起こさせるという重要なものなのだ。制作当初、著作権フリーのチャイム音で進めていたが、なんとなく音に臨場感が無く、せっかく聴いてくれた児童達に響くのかと疑問になり、実際のチャイム音をラジオ局に機材をお借りして近くの小学校まで録音しに行った。放送室と実際の教室で聞こえる音の2パターン録音し実際は教室で録音したものを採用した。実際にアポイントの電話を校長先生に入れるとほとんど全ての校長先生から感謝の言葉をいただき収録もスムーズに行えた。

□放送開始
学校によってはオレンジメール(保護者への連絡メール)や学校のH Pで告知をしてくれたりと大変協力的であった。各学校の告知が前橋青年会議所のyoutubeチャンネルの再生回数にも影響しているようだった。今回の番組を聴く方法は3つ。実際にF M放送でラジオ受信機で聴く方法、スマホアプリLISTEN RADIOから聴く方法、後日youtubeで聴く方法がある。ラジオ放送は聴いている数はわからない。リッスンラジオの再生回数(5月)は12,045回で人数は2,477人となっている。この数字は月平均が大体9,000回、1,700人程度と比べると非常に多くなっていることがわかる。またyoutubeの再生回数も合計で1,700回を越えるので大変多くの方々に聞いていただくことができたと考えている。

□放送後
48校全ての各校長先生に電話でヒアリングしたところ100%良い事業だったという評価をいただけた。
エピソードとして
・ラジオの前で親子揃って聴いて涙が出ました
・連絡帳にお礼のお手紙が入っていた
・このラジオをきっかけに児童に呼びかける大切さを考えさせられて先生が日替わりで毎日H Pを更新した
・4年生の児童とお母さんから、「ラジオからの声が嬉しかったです」と手作りのマスクをもらった
・元同僚からラジオ聴いたよと久しぶりの連絡があった
・学校通信で紹介したが、自校がいつ放送なのかは内緒にして毎日聞いてもらえるような仕掛けをした

改善点として
・今後もあるなら1年生と6年生に特化し、各担任からのメッセージなども有効だと思う
・対象をはっきりとさせておく必要があった。自校の児童?前橋市の児童?保護者?
・アナウンスが遅すぎて周知がうまくできなかった
・はじめの学校と終わりの方の学校ではとても差が出てしまった
・他の校長と内容が被りすぎた
・保護者までの周知しか出来なかったので児童への周知は課題
・原稿を考える時間が短かった
・校長会に通してからの方がよかった。

□総括
48校全ての校長先生からのヒアリングで我々の事業が成功したということは確信できた。状況的に考えてなかなか難しいスケジュールのなか、地域にインパクトを与えられたと自負している。いただいた課題の中にはコミュニティラジオ自体の課題も多く感じだと同時に公共放送というメリットも非常に大きいと感じた。今回はF Mの電波、スマホのアプリ、youtubeと3つの媒体を使うことで番組に触れ合える機会を増やすことができた。前橋青年会議所自体のH P、S N Sで音声データを拡散することも考えたが、学校の校歌には著作権があるのでYouTubeのみとした。正確な再生回数がわかるので聴いてもらえた実感もあると同時に各学校の発信力、各校長先生の行動力、児童、保護者との距離感も感じることができた。

児童保護者と進んでコミュニケーションをとっている校長先生は児童保護者からの反応がもらえているという印象を受ける。そうなると学校自体もいい学校であると感じる。先生によって差が出ているという現状もわかったし、校長先生の個性がその学校に現れているということもわかる。学校自体がよくなればその土地の印象も良くなり移り住む人も増えるかもしれない。まさに地域活性化の役割も担える。とにかく我々にできることは多い。日々変わる状況を観察し今の最善を尽くして引き続き運動に邁進していきたい。

前橋市議会議員 岡 正己

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